ガザ地区で伝染病が蔓延、100万人の感染例を確認
ガザ地区では、医療機関が壊滅状態にあり、感染症も蔓延していると報告されている。
適切な治療を受けられない状態
ガザ地区の保健当局によれば、現在の医療の状況は「極めて壊滅的」であり、約100万人の感染症患者が、適切な治療を受けられないままいるという。
保健当局は3月4日に声明を発表し、イスラエル軍の占領が、言葉にできないほどの人道的・健康上の大惨事を意図的に引き起こし、それが伝染病や感染症の蔓延の一因となったと述べた。
実際、イスラエル軍はこれまでに、医療従事者364人を殺害し、病院長を含む269人を逮捕したそうだ。
さらに、イスラエル軍は155の医療機関を破壊。32の病院と53の保健センターを機能停止にし、126台の救急車を標的に攻撃を加えたと主張した。
南部でも子供が餓死
そんな状況でも、ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続き、3月3日にはガザ市の南部にある環状交差点(ロータリー)が爆撃され、数十人のパレスチナ人が死亡した。
また南部のラファでも民間人の住宅に対し、イスラエル軍が2度の攻撃を加え、合計で13人のパレスチナ人が死亡したという。
さらにラファでは、栄養失調と脱水症状で1人の子供が亡くなっており、北部にあるカマル・アドワン病院でも餓死する子供が増え、現在6人の子供が集中治療を受けているそうだ。
ヨルダン川西岸でも55人を逮捕
一方、ヨルダン川西岸地区では、一夜にして子供を含む55人のパレスチナ人が、イスラエル軍によって逮捕・拘束された。
「Palestinian Prisoner’s Society」の声明によれば、イスラエル軍による逮捕はヘブロン地区に集中し、そこでは22人のパレスチナ人が逮捕されたという。
他にもチューバス、ベツレヘム、カルキリヤ、エルサレム、ラマラ地区でも、多くのパレスチナ人が逮捕され、ガザ侵攻以来、イスラエル軍による逮捕者は7400人に達したそうだ。
ガザ地区の保健当局が3月4日に発表した内容によれば、過去24時間で100人以上のパレスチナ人が死亡し、10月7日以来、3万534人がイスラエル軍により殺害されたという。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: At least 55 arrested in occupied West Bank(3/4)