安保理の停戦決議後も、イスラエル軍がガザ地区南部を空爆
3月25日、国連安保理ではラマダンの期間中、ガザ地区での停戦を求める決議案が可決されたが、それ以降もガザ地区南部ではイスラエル軍の攻撃が続いている。
米が「棄権」し、停戦決議案が可決
安保理では25日、ラマダンの期間中、ガザ地区での停戦を求める決議案の採決が行われ、アメリカは拒否権を行使せずに「棄権」し、他の14カ国の賛成で可決した。
これに対して、イスラエルの首相府は声明で、安保理の停戦決議に反発。アメリカが「拒否権」を行使しなかったことについて、「遺憾だ」と述べた。また予定されていたアメリカへの代表団の派遣を、取りやめると明らかにした。
さらにイスラエルのガラント国防相も声明を発表し、ガザ地区南部のラファへの攻撃を辞さない構えを示した。
避難民が集まるテントを攻撃
そして26日にもイスラエル軍は、ラファへの攻撃を激化させており、何度も空爆が行われたという。
下はラファにある住宅が、イスラエル軍により攻撃される瞬間の映像。まだこの攻撃による、犠牲者数などは明らかになっていない。
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またガザ地区の保健当局によれば、イスラエル軍は26日、南部にある避難民で溢れかえるテントを爆撃し、子供を含む少なくとも12人のパレスチナ人が死亡したという。
さらに保健当局は26日、10月7日以来、ガザ地区でのパレスチナ人の死者総数が3万2414人にのぼり、そのほとんどが女性と子供だったと明らかにした。
英の道路に「ジェノサイド通り」の標識
そんな中、イギリス・ロンドンにあるイスラエル大使館近くの通りには、「ジェノサイド通り」と書かれた標識が設置されたという。
🇬🇧🇮🇱 Campaigners from Amnesty International UK have renamed the road outside the Israeli embassy in London “Genocide Avenue” to draw attention to mounting concerns that Israel is committing genocide in Gaza pic.twitter.com/9yxJDSWgjS
— The Saviour (@stairwayto3dom) March 26, 2024
この標識を設置したのは、国際人権NGOの「アムネスティ・インターナショナル」の活動家で、メンバーのTom Guha氏は、次のように述べている。
「これはイスラエル当局に対し、彼らが大量虐殺の罪に問われていること、この問題を真剣に受け止め始める必要があることを、思い出させるためのものです」
「アムネスティ・インターナショナル」のイギリス支部は、今後イスラエル大使館に対し、ガザ侵攻への懸念を表明する書簡を送る予定だという。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Israel says Hamas number three killed March 10(3/26)