イスラエル軍がガザ中部で激しい攻撃、2日間で70人以上を殺害
イスラエル軍は、ガザ地区の中部に激しい攻撃を加えており、数多くのパレスチナ人が犠牲になった。
地上軍も難民キャンプに侵攻
イスラエル軍は6月4日の夕方から5日にかけて、ガザ地区中部の町、Deir el-Balahの南東部に対して激しい空爆を加えたという。
Deir el-Balahにある「アル・アクサ病院」には、多くの犠牲者が運ばれ、これまでに78人が死亡したそうだ。殺された人の多くは、女性と子供とみられている。
またイスラエルの地上軍は、中部のブレイジ難民キャンプの奥深くまで侵攻しており、度重なる空爆により、避難している多くのパレスチナ人が追い立てられ、混乱の様相を呈しているという。
「暴力が正気ではないほど激化」
「国境なき医師団(MSF)」も、「アル・アクサ病院」に運ばれた人々を数え上げ、これまでに少なくとも70人以上が死亡し、300人以上が負傷したと報告している。
しかも犠牲者と負傷者の多くは、女性と子供だったという。「国境なき医師団」のKarin Huster氏は、次のように語っている。
「今朝の病院の緊急治療室の血の臭いは耐え難いものでした。床や外など、いたるところに人が横たわっています。死体はビニール袋に入れられて運ばれてきました。(略)過去48時間でガザ地区のさまざまな場所で、暴力が正気ではないほど激化し、ラファの検問所が1か月間閉鎖されたままである中、医療制度は崩壊寸前まで追い込まれている。状況は破滅的だ」
At least 70 dead people and over 300 wounded, the majority of whom are women and children, have been brought to Al-Aqsa hospital since yesterday following heavy Israeli strikes in the Middle Area of the #Gaza strip.
— MSF International (@MSF) June 5, 2024
また国連の世界保健機関(WHO)と食糧農業機関(FAO)の報告書によると、戦闘が収まらずに続けば、ガザ地区では100万人以上のパレスチナ人が、7月中旬までに最悪レベルの飢餓に苦しむ可能性があるという。
今年の3月の時点では、すでに67万7000人が飢餓の状態を経験したと報告されており、その状況を遥かに上回る可能性がある。
WHOとFAOの合同報告書では、「ガザ地区の飢餓は、支援物資搬入に対する厳しい制限と、地元の食糧供給システムの崩壊によって悪化している」と述べられている。
UN agencies warn more than one million Palestinians in Gaza could experience the highest level of starvation by the middle of next month if Israel’s war on Gaza continue.
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— Al Jazeera English (@AJEnglish) June 5, 2024
146カ国がパレスチナを国家承認
スロベニアは6月4日、議会の採決を得て、パレスチナを国家として正式に承認した。
これによりパレスチナを国家として承認した国は、国連加盟国193カ国のうち146カ国となる。
アフリカ、ラテンアメリカ、アジアのほとんどの国はパレスチナを国家として承認しているが。アメリカやカナダ、ヨーロッパの大部分、オーストラリア、日本、韓国は承認していない。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Dozens dead as Israel attacks refugee camps(6/5)