イスラエル軍がヨルダンの首都・ベイルート郊外を攻撃、ゴラン高原への報復
イスラエル軍は7月30日、ヨルダンの首都、ベイルートの郊外を攻撃したと明らかにした。
「ヒズボラ」の司令官を狙った攻撃
イスラエル軍は、シーア派武装組織「ヒズボラ」のMushin Shukr司令官をターゲットにした、「精密攻撃」を行ったと明らかにした。
Mushin Shukr司令官の生死は現時点では確認されていないが、「ヒズボラ」の情報筋の話では、彼はイスラエル軍の攻撃を生き延びたという。
7月27日には、イスラエルが占領するゴラン高原にロケット弾が撃ち込まれ、12人の子供と若者が死亡しているが、イスラエル軍は今回の攻撃をその報復だと明らかにした。
しかし「ヒズボラ」側は現在も、ゴラン高原への攻撃を否定している。
The Israeli military says its ‘precision strike on a Hezbollah commander’ in Lebanon’s Beirut was in retaliation for Saturday’s deadly rocket attack in the occupied Golan Heights. pic.twitter.com/VhjqorNFFZ
— Al Jazeera English (@AJEnglish) July 30, 2024
1人の女性が死亡、68人が負傷
レバノンの国営通信社(NNA)は、イスラエルがベイルート南部の郊外、ハレト・フレイクの町にある建物を爆撃し、民間人の女性1人が死亡したと伝えている。
また民間人68人が負傷し、そのうち5人が重傷を負い、残りは中程度または軽度のケガで、大半は病院で治療を受け、退院したという。
レバノンのNajib Mikati首相は、イスラエルによるベイルート南部への攻撃を「露骨な侵略」だとして非難。「国際法に明白に違反し、民間人を殺害した一連の作戦は、犯罪行為だ」と述べたそうだ。
An Israeli airstrike hit southern Beirut, targeting a senior Hezbollah commander, according to the Israeli military
🔗— in pictures https://t.co/KKJGmwf0pY pic.twitter.com/597iAlKYZr
— Al Jazeera English (@AJEnglish) July 30, 2024
ロシアとイランも非難
ロシアも、イスラエル軍によるレバノンへの攻撃を「国際法違反」だと非難。「ヒズボラ」を支援しているイランも、今回の攻撃を「悪質で危険」だと批判している。
ただイラン側は、「ヒズボラ」とイスラエルとのエスカレーションを望んではおらず、これまでも「ヒズボラ」側へ自制を促してきたという。
一方、イスラエル軍はガザ地区でも攻撃を続けており、30日には中部のヌセイラト難民キャンプが空爆され、12人のパレスチナ人が殺害された。
またガザ地区の民間防衛組織によれば、イスラエル軍が南部のハンユニスを9日間攻撃した結果、パレスチナ人255人が殺害されたという。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Hezbollah says commander survives Israel strike(7/30)