カタールで「ハマス」最高幹部の葬儀、中東各地で抗議デモ
イランのテヘランで暗殺された「ハマス」の最高幹部、イスマイル・ハニヤ氏の葬儀が、カタールで執り行われた。
葬儀には数千人が参列
「ハマス」の政治部門の指導者であるハニヤ氏の葬儀が8月2日、カタールのドーハで執り行われ、数千人が参列したという。
参列した人の中には、対立していた「ファタハ」のメンバーや、数カ国からの公式の代表も含まれ、埋葬されたハニヤ氏の死を悼んだという。
Thousands of people, including foreign dignitaries, attended the funeral of assassinated Hamas political chief Ismail Haniyeh in the Qatari capital, Doha. pic.twitter.com/Fz8Api1A9S
— Al Jazeera English (@AJEnglish) August 2, 2024
同時に、中東各地で、暗殺を非難する抗議デモが行われた。
ヨルダンやレバノンなどで抗議デモ
ヨルダンの首都アンマンにあるイスラエル大使館前には、多くの人々が集まり、「ハマス」の指導者暗殺を非難したという。
مظاهرة قرب سفارة الاحتلال بالأردن تنديدا باغتيال إسماعيل هنية#فيديو #حرب_غزة pic.twitter.com/71p8aptmhF
— الجزيرة فلسطين (@AJA_Palestine) August 2, 2024
またレバノンの首都・ベイルートでも数百人が通りを行進し、パレスチナの旗を振り、非難の声を上げた。デモ参加者は、ハニヤ氏の死を象徴するような、空の棺を運んだとも言われている。
イエメンの首都、サナアでは毎週金曜日に、イスラエルを非難する集会が開かれているが、8月2日には多くのデモ参加者が、「ハマス」のハニヤ氏、そして殺された「ヒズボラ」の司令官、Fuad Shukr氏の死を悼んだという。
東アフリカのソマリアの首都、モガディシュでも、ハニヤ氏の暗殺を抗議するデモが行われ、ガザ地区のパレスチナ人への連帯が示されたそうだ。
「報復を覚悟すべき」
「ヒズボラ」の副指導者であるシェイク・ナイム・カセム氏は、テレビのインタビューにおいて、イスラエル軍により殺害されたFuad Shukr司令官の死に対し、「重要でインパクトのある対応」を約束したという。
またイラン革命防衛隊のホセイン・サラミ氏は、「ヒズボラ」の指導者であるハッサン・ナスララ氏に宛てたメッセージで、「国家の敵、特にシオニスト集団とその支持者は、抵抗勢力からの報復を覚悟すべきだ」と警告した。
緊張が高まる中、すでに各国はイランやレバノンにいる国民に退避命令を出しており、いくつかの飛行機のフライトもキャンセルされている。
ガザ市で子供を含む5人が死亡
一方、ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続いており、8月2日には北部のガザ市で、子供3人、女性1人、老人1人を含む5人のパレスチナ人が殺害されたという。
またヨルダン川西岸地区のバラタ難民キャンプで、パレスチナ赤新月社のボランティアとして働いていたタメル・サクルさん(21歳)も、先週イスラエル軍により銃撃され、2日には死亡が確認されたそうだ。
国連の統計によると、イスラエル軍はガザ侵攻以来、ヨルダン川西岸地区で少なくとも569人のパレスチナ人を殺害しているという。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Regional tensions rise as Haniyeh laid to rest(8/2)