アンネ・フランク像に2度も「ガザを解放せよ」の落書き。市長の怒りがごもっとも
1945年に16歳で命を落としたホロコーストの犠牲者、アンネ・フランク。彼女がつづった『アンネの日記』は、今の時代にも平和の大切さや命の尊さを伝えてくれている。
そんな存在であるアンネ・フランクが、またしても“ユダヤ人だから”攻撃の対象となってしまった。
1ヵ月で2度の落書き
攻撃の対象となったのは、オランダ・アムステルダムにあるアンネ・フランク像だ。8月4日、通行人が同像の台座に「ガザを解放せよ」と赤いペンキで書かれ、手が赤く染まっているのを発見した。80年前のこの日は、アンネがナチスに逮捕され、アウシュビッツに向けて移送された日だ。
実は7月9日にも、赤いペンキで「ガザ」という言葉が台座に書かれていおり、1ヵ月で2度目の被害となった。ほかにもマハトマ・ガンジー像など、6体の像に落書きが発見されている。
攻撃されたのはユダヤ人だからか
Blijf met je poten van het beeld van Anne Frank af stelletje Jodenhaters https://t.co/aFRL7WNeq3 pic.twitter.com/yVS9zu8XEp
— Joop Soesan 🇮🇱🇳🇱 (@JoopSoesan) August 4, 2024
アンネの手が赤く塗られているのは、「血に染まった」ことを暗示しているのだと考えられている。これは、「他人の死に対して罪を犯した」という意味で使われている表現だという。
書かれている内容を考えると、アンネ・フランク像はまたもや「ユダヤ人だから」という理由で攻撃された可能性がある。
攻撃された像は、市の職員により、すぐに清掃された。
市長が怒りのコメント
アムステルダムのフェムケ・ハルセマ市長は、「彼女の像を汚しても、ひとりのパレスチナ人も助けられない」と怒りをあらわにしている。
アムステルダムは、アンネ・フランクが短い生涯の大半を過ごした都市だ。この像は、アンネが持ち物を抱えて家族の隠れ家へ向かう途中で、幼少期の家を振り返って見つめる様子を表したものだとのこと。
#Onthisday June 25, in 1947, Anne Frank’s diary is published for the first time in the Netherlands. Today, 75 years later, all @annefrankhouse visitors will receive a special postcard to commemorate this day.#diaryannefrank #firstprint1947 #75yearsrelevant pic.twitter.com/IpEWRKUVUH
— Anne Frank House (@annefrankhouse) June 25, 2022
アムステルダム警察は、現在捜査を進めている。
参考:Amsterdams News「Statue of Anne Frank defaced again, resistance monument and Gandhi also smeared」(8/4)
参考:Artnet「Anne Frank Statue in Amsterdam Defaced for the Second Time in a Month」(8/6)