ボーイング社の大型通信衛星が壊れ、20個の破片に分裂
ボーイング社の大型通信衛星が突然壊れ、現在世界中のユーザーに影響を与えている。
「インテルサット33e」
その大型通信衛星とは、「インテルサット33e」だ。
この衛星は、インド洋上空の静止軌道から、ヨーロッパやアフリカ、アジアにブロードバンド通信を提供していたという。
しかし10月19日、「インテルサット33e」は突然、異常を感知して停止。10月21日には、「完全に失われた」ことが確認されたという。
現時点でも、この衛星がなぜ壊れたのか、は明らかになっていない。
20個の破片に分裂
アメリカ宇宙軍による追跡観測では、衛星が少なくとも20個の破片に分裂していたことが確認されたという。
それらは宇宙ゴミとなって散乱したが、アメリカ宇宙軍は「差し迫った脅威は観察されなかった」と述べている。
衛星を運用していた「インテルサット」社は声明で「われわれは衛星メーカー、ボーイング社、政府機関と連携してデータや観測結果を分析している」と述べた。
この衛星は、リムジンとほぼ同じ大きさで、ボーイング社によって設計・製造され、2016年に軌道へ打ち上げられたという。
「インテルサット33e」はボーイング社が打ち上げた次世代型の2番目の衛星だが、最初の衛星「IS-29e」も、宇宙で数年間過ごした後、微小隕石の衝突による燃料漏れや、太陽嵐などが原因で、動かなくなったと言われている。(了)
出典元:Livescience:Boeing-made satellite shatters in orbit, and nobody knows why(10/23)