イギリスのパブで深刻なギネスビール不足、配給カードの発行も
イギリスの多くのパブがギネスビールを飲みたい客に、配給カードを発行しなければならない事態に陥っている。クリスマスが近づく中、ギネスビールの需要が、前代未聞のレベルに高まっているためと報じられている。
SNSが需要を喚起
イギリスのメディアによると、すでに多くのパブでギネスビールが品切れになっており、経営者は何とかして大量に仕入れようと目の色を変えているそうだ。
ギネスビールの需要は、最近の数ヶ月で爆発的に伸びた。その理由は、ギネスビールの美味しさをアピールするインフルエンサー、「ギネフルエンサー(Guinnfluencers)」が、SNSに多数登場したためだという。ギネフルエンサーの影響を受けているのは女性が多いようで、女性による消費量は今年1年だけで24%増となった。
ギネスビールの品薄に対処するため、提供量を制限する配給カードを客に配り始めたロンドンのパブ「The Old Ivy House」のオーナーは、メディアにこう話す。
「うちでは、客が割り当て分のギネスを注文する前に、普通のドリンクを2杯注文しなければいけないことにしています。通常は1週間にギネスを7樽用意して、クリスマス前は量を増やすようにしているのですが、今は醸造所が4樽しか売ってくれません。だから、繁忙期なのに、この前の水曜は樽に半分しか残っておらず、金曜日には空になりました」
ギネスビールをテーマにしたインスタが増加中
ギネスの美味しさをインスタグラムで発信する女性インフルエンサー、Sarah Loveさん(38才)によると、同様のインスタグラムアカウントが最近急に増えたそう。「私が始めた頃は、インスタには2つ3つほどしかそういうアカウントがなかったのですが、今はギネス関連のアカウントが山ほどあります」と言う。
ギネスの親会社であるディアジオ社の広報担当は、こうコメントする。
「過去数ヶ月の間に、イギリスでは前例のないほどギネスビールの需要が高まっています。私たちは供給量を最大限に増やし、流通効率を上げるよう努力しています」(了)
出典元:Evening Standard:The Guinness shortage: where to drink in London when the pubs are running low(12/17)
出典元:Metro:Pubs introducing ‘Guinness Ration Cards’ after unprecedented surge in demand(12/16)