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ユダヤ人指導者らがNYTに全面広告を掲載、トランプ氏の「ガザ民族浄化案」を非難

ユダヤ人指導者らがNYTに全面広告を掲載、トランプ氏の「ガザ民族浄化案」を非難
X_Mauricio Lapchik

数多くのユダヤ人指導者らが、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙に広告を掲載し、トランプ大統領が提案した、ガザ地区での強制移住案を批判した。

 

「ユダヤ人は民族浄化にノー」

 

350人に及ぶユダヤ教の指導者(ラビ)とユダヤ人クリエイターや活動家は2月13日、ニューヨーク・タイムズ紙の全面広告に署名し、パレスチナ人をガザ地区から強制的に追い出すというトランプ氏の「民族浄化案」を非難した。

 

この広告の署名欄には、さまざまなユダヤ教宗派のラビや、劇作家のトニー・クシュナー、コメディアンで俳優のイラナ・グレイザー、アカデミー賞最優秀男優賞受賞者のホアキン・フェニックスなどの著名人も名を連ねているそうだ。

 

その広告には、「トランプは今や、すべてのパレスチナ人をガザから追放するよう呼びかけた。ユダヤ人は民族浄化にノーと言う!」と書かれており、署名者たちはパレスチナ人を追放するいかなる計画にも道徳的に反対すると表明したという。

 

「忌まわしい凶悪な犯罪」

 

この広告の企画者の一人であるコーディ・エッジリー氏は、次のように述べている。

 

「パレスチナ人への私たちのメッセージは、あなた方は孤独ではないということ、私たちの関心は揺るがないということ、そしてガザでの民族浄化を止めるために全力を尽くして戦うことを約束しているということです」

 

またマサチューセッツ州の町、ニュートンでラビをしているトバ・スピッツァー氏も、広告に付随するニュースリリースで、次のように述べた。

 

「ドイツから『ユダヤ人を一掃』するというヒトラーの夢は、私たちの同胞の虐殺につながりました。私たちは、こうした幻想が暴力につながり得ることを、誰よりもよく知っています。停戦を恒久化し、人質全員を帰国させ、そこに住む人々のために、そして彼らとともに、ガザ地区の再建に加わる時が来ています」

 

さらにワシントンD.C.ののラビ、ヨセフ・バーマン氏は、「トランプは、自分が神であり、私たちの国と世界を統治し、所有し、支配する権威を持っていると信じているようだ」とし、次のように訴えた。

 

「ユダヤ教の教えは明確です。トランプは神ではなく、パレスチナ人の生来の尊厳を奪ったり、不動産取引のために彼らの土地を盗んだりすることはできません。ガザ地区からパレスチナ人を民族浄化しようとするトランプの願望は、道徳的に忌まわしいものです。ユダヤ人の指導者は、避難と苦しみから利益を搾り取ろうとするトランプの試みを拒否し、この凶悪な犯罪を止めるために行動しなければなりません」(了)

 

出典元:The Guardian:‘No to ethnic cleansing’: over 350 rabbis sign US ad assailing Trump’s Gaza plan(2/13)

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