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スーパー撤退で困る住民のために、撤退店がライバル店に店舗ビルをそっくり寄付

スーパー撤退で困る住民のために、撤退店がライバル店に店舗ビルをそっくり寄付

米国テネシー州メンフィス市のオレンジ・マウンド(Orange Mound)という地区から、大手スーパーチェーン「Kroger(クローガー)」が2年前に撤退した。

 

その地域には他にスーパーが無く、住民は困っていたが、見かねたKroger社がビジネスを度外視して地域に貢献した。ライバルとも言えるスーパー「Superlo Foods」に、撤退後の店舗ビルをそっくり寄付したのだ。

 

買い物にバスで30分

 

オレンジ・マウンドの住人は、2018年にメジャーなスーパー「Kroger」が撤退してから、食料品などを買い揃えるのにバスで30分かけて別のスーパーに行かなければならなかったという。メンフィス市の女性市議・Jamita Swearengen氏は、地元メディアにこう話す。

 

物が揃った大きなスーパーが地域から無くなったので、住民はこの20ヵ月間泣き叫んでいました。たくさんの買い物を手に持ってバスに乗るのは、とても大変なことなのです。

 

一方Kroger社は、撤退後の店舗ビルをライバルのスーパーチェーン「Superlo Foods」に50万ドル(約5350万円)で売り渡そうとしていた。だが、相手方に財政的余裕はなく、他の買い手も現れず、ビルは空いたまま宙ぶらりんになっていた。

 

市議たちの提案

 

そこに働きかけたのが、住民を助けようとする議員たちとメンフィスのJim Strickland市長だ。彼らから住民の苦しい状況を聞いたKroger社は、空いた店舗ビルを無償でSuperlo Foodsに譲ることを決め、9月30日に発表した。Krogerの地域統括部長であるVictor Smith氏はこう話した。

 

我が社が掲げる目標は人々に十分な食料品を届けることです。また、そのことを住民に約束してもいます。今日その約束を守るために、オレンジ・マウンドの店舗をSuperlo Foodsに寄付します。

両社は、愛する市とコミュニティのために、少しの間競争を止めることにしました。

 

自社店舗をライバルに寄付したのは、Kroger社136年の歴史始まって以来のことだそう。

 

スーパー「Superlo Foods」は、市から10万ドル(約1070万円)の助成金を受けて、今年の末に営業を開始する。(了)

 

出典元:The Western Jounal:Kroger Donates $500,000 Facility to Competitor so Community Won’t Be Left Without a Grocery Store(10/7)

出典元:Memphis Flyer:SuperLo to Take Over Former Orange Mound Kroger(9/30)

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