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ロシア軍が大量の弾道ミサイルとドローンを使い、ウクライナに大規模攻撃

ロシア軍が大量の弾道ミサイルとドローンを使い、ウクライナに大規模攻撃
X_Anton Gerashchenko

アメリカのトランプ政権がウクライナとの情報共有の停止を発表した翌日、ロシア軍はウクライナ全土に対し、激しい空爆を行った。

 

約70発のミサイル、約200機のドローンで攻撃

 

この攻撃は3月7日の夜に行われ、ウクライナ南部の都市、オデーサや中部のポルタヴァ、北東部のハルキウなど複数の都市に対して行われたという。

 

ロシア軍は、巡航ミサイルと弾道ミサイルを約70発、攻撃用ドローン約200機を使用し、主にエネルギー・インフラを攻撃したとみられている。

 

ウクライナ各地の地元当局によると、ロシアによる夜間の攻撃で少なくとも18人が負傷し、そのうち4人は子供だという。これまでのところ、死者は報告されていない。

 

これは、アメリカの軍事支援が停止されて以来、初めてのロシア軍による大規模攻撃になる。

 

ウクライナ各地の被害とは?

 

ウクライナ第2の都市ハルキウでは、8人が負傷し、重要なインフラ施設と住宅が被害を受けたという。

 

またドネツク州東部の町、スロビャンスクでは、ロシアの滑空爆弾2発が町を襲い、3歳と4歳の少女2人を含む7人が負傷。約30棟の建物が、損傷または破壊されたそうだ。

 

ドネツク州のクラマトルスクでも、子ども1人が負傷。ウクライナ中部のミルホロド郊外では、ミサイルの破片が自宅に落下し、子供を含む2人が負傷したという。

 

南部の港湾都市オデーサでは、エネルギー・インフラと住宅が被害を受け、西部のTernopilでもインフラが攻撃を受けたため、一般市民へのガス供給が中断される可能性があるそうだ。

 

同じく西部のTranscarpathiaでは、ロシア軍によりインフラが攻撃されたが、防空システムにより阻止され、被害はなかったという。しかしロシア軍の攻撃は、ウクライナ全土でほぼ一晩中続いたと言われている。

 

撃墜にはフランス製の戦闘機を使用

 

ウクライナ空軍によると、ロシア軍による攻撃では、ミサイル67発(巡航ミサイル43発、カリブル弾道ミサイル3発、Kh-59/69ミサイル8発などを含む)と、ドローン194機が使用されたという。

 

このうちウクライナ軍は、巡航ミサイル33発、Kh-59/69ミサイル1発、ドローン100機を撃墜したとしている。

 

また撃墜には、「F-16」戦闘機とフランス製の戦闘機「ミラージュ2000」が使用されたそうだ。ウクライナ空軍によると、「ミラージュ」が1カ月前にウクライナに到着して以来、配備されたのはこれが初めてになるという。

 

情報共有停止の影響は?

 

一方、アメリカの宇宙技術企業「マクサー・テクノロジーズ」は、トランプ政権の要請を受け、自社の衛星画像へのウクライナからのアクセスを遮断したという。

 

またすでにアメリカはウクライナとの情報共有を停止しており、戦場でもウクライナ軍に影響が出ていると言われている。

 

ある情報筋は、1000キロに及ぶ前線で広く使用されているウクライナのドローンは、以前よりも「10~15%精度が落ちた」と述べている。

 

しかもウクライナのメディアによると、北朝鮮軍は、ロシアのクルスク州で大きな前進を遂げ、スジャの町の南でウクライナ軍の防衛線を突破し、主要道路を遮断したという。

 

これによりウクライナ軍は、包囲される危険にさらされているそうだ。

 

ウクライナのゼレンスキー大統領は3月10日に、サウジアラビアを訪問し、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談する予定で、その後、アメリカの政府高官と、鉱物資源取引などについて話し合う予定となっている。(了)

 

出典元:BBC:Russia ‘easier to deal with’ on Ukraine peace deal, Trump says(3/7)

出典元:The Guardian:Trump ‘considering sanctions’ on Russia after bombardment of Ukraine(3/7)

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