イスラエル軍が病院施設内のテントを空爆、ガザ地区全土で42人を殺害

イスラエル軍は4月7日もガザ地区全土に攻撃を加え、数多くのパレスチナ人が殺された。
ジャーナリスト1人を含む10人が死亡
特に犠牲者が多かったのが、ガザ地区南部のハンユニスにあるナセル病院だ。
イスラエル軍はこの病院の中庭にあるテントを空爆。これによりジャーナリスト1人を含む、10人が死亡したという。
死亡したジャーナリストのHelmi al-Faqawiさんは、火災が発生したテントに閉じ込められ、生きたまま焼かれたそうだ。
また、このテントに避難していたジャーナリスト9人が負傷。「パレスチナ・トゥデイ」の記者、Ahmed Mansourさんは炎に包まれ、重度の火傷を負ったという。
パレスチナ・ジャーナリスト連合は声明を発表し、「イスラエルはハンユニスのナセル病院の中庭のテントに避難していたジャーナリストに対し、恐ろしく凶悪な虐殺を犯した」と非難した。
Gazzelileri diri diri yakıyorlar!
Katil İsrail Nasser Hastanesi bahçesindeki gazetecileri bombaladı. pic.twitter.com/JOPibieOzF
— TRT HABER (@trthaber) April 7, 2025
また同じくハンユニス東部のAbasan al-Kabira地区でも、イスラエル軍の空爆が行われ、1人のパレスチナ人が死亡した。
ガザ地区の医療関係者によると、4月7日には夜明け以来、イスラエル軍の攻撃により42人のパレスチナ人が死亡したという。
またイスラエルが3月18日に停戦を破り、攻撃を再開してから、死者数は1391人、負傷者は3434人に達したそうだ。
2023年10月7日以降の死傷者の総数は、死者5万752人、負傷者11万5475人となっている。
地区全体を破壊し、「キルゾーン」を設置
イスラエルの人権団体「ブレイキング・ザ・サイレンス」の報道によると、イスラエル軍はガザ地区の農地を平らにし、住宅地区全体を破壊して、「キルゾーン」を作ったという。
まだこれがガザ地区のどこに作られたのかは、分かっていないが、「キルゾーン」とは緩衝地帯のこととされ、そこに許可なく入ったものは殺されるようだ。
イスラエル軍は、ブルドーザーや掘削機、爆発物を使い、農業地帯や工業地帯にある約3500棟の建物を破壊。それらはガザ地区が戦後、復興するのに不可欠な建物だったと考えられている。
あるイスラエル兵士は、その破壊されたエリアのことを「広島のようだった」と語ったという。
イスラエルのネタニヤフ首相は7日、アメリカのホワイトハウスを訪問し、トランプ大統領と会談。両首脳は、ガザ地区からパレスチナ人を排除する計画を改めて表明した。
またトランプ大統領は、アメリカ軍がイエメンを空爆した時の映像を投稿。「フーシ派」をターゲットにしたものだと主張した。
US President Trump shared a video of a US air strike in Yemen, claiming it targeted Houthi rebels. The Houthis have denied being hit, and independent observers suggest civilians were likely attacked instead. pic.twitter.com/FML1nQcFKR
— Al Jazeera English (@AJEnglish) April 7, 2025
しかし「フーシ派」は、このように戦闘員が集まっていたことを否定。独立した調査機関は、輪になって集まっていた人々は民間人で、当時はイエメンの部族が「イード(犠牲祭)」の期間中に、伝統的な儀式を行っていた可能性が高いと示唆している。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Netanyahu meets Trump as Israeli attacks continue in Gaza(4/7)
出典元:The Guardian:Israeli strike on hospital camp used by Gaza journalists kills 10 people(4/7)