「新教皇は反トランプだ!」MAGAが「レオ14世」に対して激しい反発

「MAGA」のトランプ支持者が、新しく選ばれた教皇に対して、辛辣な言葉をSNS上で浴びせている。
アメリカ出身の初めての教皇だったが…
新しい教皇を選ぶ選挙「コンクラーベ」が5月8日行われ、ロバート・フランシス・プレボスト枢機卿が選ばれて、初めてアメリカ出身の教皇「レオ14世」が誕生した。
プレボスト枢機卿は2012年と2014年、2016年のイリノイ州共和党予備選挙に投票したと報じられている
しかし「MAGA」のトランプ支持者たちは、キリスト教右派の教皇を望んでおり、穏健派のプレボスト枢機卿が選ばれたことや、彼が過去にトランプ政権の移民政策やJ・D・バンス副大統領を批判していたことが明らかになるにつれ、SNS上で辛辣な言葉を浴びせ始めた。
「反トランプの教皇」「リベラルのクソ野郎」
元ホワイトハウス首席戦略官のスティーブ・バノン氏は、このシカゴ出身の教皇を「MAGAカトリック教徒にとって最悪の選択」と嘲笑し、「反トランプ派の教皇」と呼んだという。
またポッドキャスターのジョーイ・マナリーノ氏は、60万人のフォロワーに対し、新教皇を「リベラルのクソ野郎」と非難。
トランプ氏と緊密な関係を維持してきた陰謀論者のローラ・ルーマー氏は、SNSで次のように嘆いた。
「新教皇はかつて、常習犯で麻薬中毒者のジョージ・フロイド氏のために祈り続けるべきだという投稿をリツイートした。そのツイートには『すべての憎悪、暴力、偏見が根絶されますように』と書かれていた。(略)彼は反トランプ、反MAGA、国境開放を支持し、フランシスコ法王のような完全なマルクス主義者だ!」
右翼コメンテーターで陰謀論者のマイク・セルノヴィッチ氏も、「レオ14世」を「国境開放のグローバリスト」であり、「間もなく中絶を推進するだろう」と評したという。
移民政策に反対する投稿をシェア
「レオ14世」は、これまでもトランプ政権の移民政策に直接反対する、複数の投稿をシェアしてきたという。
実際に2018年には、「(移民の)子供たちを親から引き離し、檻に閉じ込める政策は、キリスト教的、アメリカ的、あるいは道徳的に正当化できる要素が全くない。これは私たちの名の下に実行されており、私たち全員が恥をかくべきだ」という投稿をリポストしていたそうだ。
また最近では、キルマル・アブレゴ・ガルシア氏の強制送還を巡り、トランプ大統領とエルサルバドルのブケレ大統領を批判したカトリックのコメンテーターの投稿をシェア。その投稿には「良心が揺らがないのか?どうして黙っていられるんだ?」と書かれていた。
さらに今年の初めには、J・D・バンス副大統領が、トマス・アクィナスの「愛の秩序(ordo amoris)」の概念を引用し、「家族を愛し、次に隣人を愛し、次に地域社会を愛し、次に市民を愛し、そして最後に世界の残りの人々に優しくする」と主張。
これに対し批判者たちは、バンス副大統領が「愛の秩序」の概念を誤解し、自らの強引な移民政策への支持に利用していると非難したという。
「レオ14世」もこの批判に加わり、SNSで「J・D・バンスは間違っている。イエスは私たちに他者への愛を順位付けするよう求めてはいない」と投稿した。(了)
出典元:MailOnline:The anti-Trump pope? MAGA calls Pope ‘piece of s**t liberal’ after his attacks on president and JD Vance and claim he is ‘not an America-first pontiff’(5/9)