「スターシップ」の打ち上げテストが失敗、インド洋上空で空中分解

スペースX社のロケット「スターシップ」の打ち上げテストが5月27日に行われたが、失敗に終わった。
最終的に制御不能に陥る
「スターシップ」は現地時間の午後6時36分、アメリカ・テキサス州南部にあるスペースX社の施設から打ち上げられたという。
しかしまず、第1段目のロケット「スーパーヘビーブースター」が、メキシコ湾の予定場所に着水せず、爆発したそうだ。
また宇宙船の上段にあるドアが開かず、「スターリンク」のシミュレート用の貨物を放出することができなかったという。
結局、「スターシップ」は過去のテストよりは長い距離を飛行したものの、弾道飛行中に液漏れが発生。最終的には制御不能に陥り、大気圏に再突入し、インド洋上空で分解した。打ち上げの様子がこちら。
Liftoff of Starship! pic.twitter.com/aXAwLkRbuK
— SpaceX (@SpaceX) May 27, 2025
「この失敗から学ぶ」
スペースX社はSNSにおいて「スターシップは予定外の急速な分解を経験した」と投稿し、「この失敗から学ぶ」と述べたという。
一方、同社のCEOであるイーロン・マスク氏は、テストのペースを上げると宣言。「今後、3回の打ち上げ頻度はより速くなり、およそ3~4週間に1回になるだろう」と述べたそうだ。
今年の1月と3月に行われた、2回の試験飛行では、打ち上げ直後に機体が爆発して中断。機体は上昇中に粉々に砕け散り、カリブ海の一部に破片を降らせ、同地域の民間航空機の運航にも支障をきたしたという。
連邦航空局(FAA)は、今回の打ち上げに向けて、周辺の破片危険区域を拡大していた。
打ち上げに先立ち、数多くの宇宙ファンが、この瞬間を見ようと、近くのサウスパドレ島にある公園に集まっていたそうだ。(了)
出典元:The Guardian:SpaceX Starship breaks up over Indian Ocean in latest bumpy test(5/28)