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エジプト政府、ガザ地区へ向かっていた活動家数十人を拘束、国外追放

エジプト政府、ガザ地区へ向かっていた活動家数十人を拘束、国外追放
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ガザ地区に支援物資を届けに向かっていた活動家らが、エジプト当局に拘束され、国外へ追放された。

 

30人から70人以上の活動家を国外追放

 

その活動家らは「Global March to Gaza」のメンバーとされている。この運動は世界中から集まった1000人以上の活動家らによって構成され、彼らはガザ地区に人道支援物資を届けるために、南部のラファにある国境検問所を目指していた。

 

しかしエジプト当局は、カイロ空港や首都のホテルで、活動家らを拘束して尋問を行い、6月12日には数十人を逮捕・国外追放したという。

 

エジプト当局は、過去2日間でカイロ国際空港に到着した30人以上の活動家(そのほとんどが欧州のパスポートを所持)を国外追放したと語っている。

 

一方、ロイター通信などは、少なくとも73人の外国人が6月12日にトルコ・イスタンブール行きの航空機で強制送還され、さらに100人が空港で強制送還を待っていると報じている。

 

空港やホテルで尋問、拘束

 

「Global March to Gaza」の広報担当者、Saif Abukeshek氏はAFP通信に対し、200人以上の活動家がカイロ空港で拘束されたか、市内のホテルで尋問を受けたと語った。

 

尋問の後、一部は逮捕され、一部は釈放されたが、逮捕された活動家の中には、アメリカやオーストラリア、オランダ、フランス、スペイン、アルジェリア、モロッコなどの出身者が含まれていたという。

 

カイロのホテルには私服警官が6月11日に名前のリストを持って訪れ、活動家たちを尋問し、所持品を捜索し、場合によっては携帯電話を没収したそうだ。

 

ギリシャからの活動家グループは声明で、「合法的な渡航書類をすべて所持し、法律を破っておらず、入国手続きもすべて順守していたにもかかわらず、数十人の活動家がカイロ空港で拘束された」と主張している。

 

ただし、ガザ地区への行進は予定通り実施されるという。

 

チュニジアからのグループと合流

 

今回、拘束された活動家らは、どうやら飛行機でエジプトに到着したグループとみられるが、6月9日に北アフリカのチュニジアを出発し、バスや乗用車でエジプトへ向かい、さらにガザ地区南部のラファを目指しているグループもいる。

 

今回、拘束されなかった人々は、バスでシナイ半島の都市、El Arish市まで移動し、そこからガザ国境まで約50kmの道のりを歩き、チュニジアからのグループと合流する予定だという。

 

「Global March to Gaza」の主催者らは、ラファの国境検問所を開放し、「地球上で最も飢餓に苦しむ場所」であるガザ地区への支援封鎖を解除するよう、「国際的な道義的圧力とメディア圧力を生み出す」ことを目指していると述べている。

 

しかしラファ国境検問所のエジプト側は依然として開放されているものの、ガザ側は紛争勃発以来イスラエル軍によって封鎖されている。

 

そしてイスラエルのカッツ国防相は、エジプト側に対し、活動家らがラファの国境検問所に到達しないよう阻止することを求めている。

 

一方、ガザ地区では6月12日も、イスラエル軍の攻撃により、多数のパレスチナ人の死傷者が出ている。

 

ガザ地区の民間防衛隊によれば、12日にはイスラエル軍がガザ地区全域で22人を殺害し、そのうち16人は食料を受け取るために配給所付近に待機していたという。(了)

 

出典元:Aljazeera:Egypt deports dozens of activists before planned march to Gaza border(6/12)

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