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イスラエル国内で大規模なデモ、人質の交換とガザ地区での戦闘停止を訴える

イスラエル国内で大規模なデモ、人質の交換とガザ地区での戦闘停止を訴える
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イスラエルの都市、テルアビブでは8月17日、数多くの人々が集まり、ガザ地区での停戦を訴えた。

 

イスラエルで最大規模のデモ

 

この日の抗議活動を主導した「人質・行方不明家族フォーラム」によれば、テルアビブでのデモには約50万人が参加したと推定しているという。

 

テルアビブの中心部にある、いわゆる「人質広場」では、多くのデモ参加者が「全員帰国させろ!戦争を止めろ!」と叫び、プラカードを掲げたそうだ。

 

またイスラエル全土でも、デモ参加者が道路を封鎖し、タイヤに火をつけ、警察と衝突した。法執行機関によると、30人以上のデモ参加者が逮捕されたという。

 

今回のデモは、2023年10月のガザ侵攻以来、イスラエル国内で行われた最大規模の1つと考えられている。

 

ネタニヤフ首相はデモ参加者を批判

 

ただしデモ参加者の多くは、ガザ地区で数多くのパレスチナ人が殺害されていることに同情しているわけではなく、あくまでも「ハマス」に囚われた人質の解放を願っているようだ。

 

しかし、イスラエル政府は「ハマス」との停戦交渉を打ち切り、現在ガザ市制圧計画を推し進め、北部へ激しい空爆を続け、パレスチナ人を南部へ強制移住させようとしている。

 

今回の最大規模のデモが起きたことについて、イスラエルのネタニヤフ首相は、デモ参加者を批判。「彼らの行動は、ハマスの立場を強固にし、人質の解放を遅らせるだけでなく、10月7日の惨劇が再び起こることを確実にする」と述べたという。

 

またイスラエルの極右政治家、ベザレル・スモトリッチ財務大臣も、国内のデモについて「ハマスの思う壺に陥れる、邪悪で有害なキャンペーンだ」と非難した。

 

しかし、野党指導者のベニー・ガンツ氏は、イスラエル政府を非難。政府が「人質の家族を攻撃し」、さらに「ハマスに2年近くも子供たちが監禁されてきた責任は、政府が負っている」と主張している。

 

「ハマス」が新たな停戦案を受諾

 

「ハマス」は8月18日、カタールとエジプトが提示した新たな停戦案を受諾したと明らかにした。

 

まだ停戦案の中身は明らかにされていないが、これは60日間の停戦を保障するもので、ガザ地区で拘束されているイスラエル人の人質の半数と、イスラエルに拘束されているパレスチナ人のうち不特定多数の解放が含まれるという。

 

またこの停戦案には、紛争を永久に終結させるための、包括的解決策への道筋も含まれているそうだ。

 

ガザ地区の医療関係者によれば、18日には全域で、イスラエル軍の攻撃により、少なくとも26人のパレスチナ人が殺害され、そのうち14人が支援物資を求め、配給所付近で殺されたという。(了)

 

出典元:The Guardian:Tens of thousands of protesters gather in Tel Aviv to demand end to Gaza war(8/17)

出典元:Aljazeera:LIVE: Hamas says it approved Gaza ceasefire deal as Israel steps up attacks(8/18)

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