イスラエル軍がガザ地区での作戦を強化、70人以上のパレスチナ人が死亡

イスラエル軍の参謀総長が9月3日、ガザ地区を訪れ、作戦を強化していると述べた。
作戦の新たな段階へ入る
イスラエル軍のエヤル・ザミール参謀総長はガザ地区を訪れ、現在ガザ地区での戦闘作戦を強化していると述べた。
すでにイスラエル軍はガザ市制圧のために、今週初めから予備役兵の動員を開始しており、今回、作戦の新たな段階へ入ったことが示された。
ただガザ市制圧計画をめぐっては、ザミール参謀総長とネタニヤフ首相の間に不和が生じているとの報道も流れている。
先月、ザミール参謀長は、ネタニヤフ首相によるガザ地区の再占領への動きは、イスラエルを「ブラックホール」に陥れるだろうと警告していた。
ガザ地区全域で73人のパレスチナ人が死亡
ガザ市では9月3日、北部のシェイク・ラドワン地区の住宅に対するイスラエル軍の攻撃により、パレスチナ人4人が死亡、多数が負傷したという。
またガザ地区中部のDeir el-Balahにあるal-Hakr地区や、マガジ難民キャンプも、イスラエル軍の砲撃を受け、6人のパレスチナ人が殺害されたそうだ。
ガザ地区南部のハンユニスにあるal-Katiba地区でも、イスラエル軍の砲撃により、パレスチナ人1人が死亡したと報告されている。
ガザ地区全域では9月3日の夜明け以降、イスラエル軍による攻撃で、少なくとも73人のパレスチナ人が死亡。ガザ市だけで43人が殺されたという。
またガザ地区の保健当局は9月3日、過去24時間で子供1人を含む6人が「飢餓と栄養失調」で死亡したと報告した。
国連によれば、8月14日から31日の間に、ガザ地区で新たに8万2000件以上の強制避難が記録され、約3万人が北部から南部へ強制移動させられたという。
ヨルダン川西岸地区のほぼ全域を併合する計画を発表
イスラエルの極右閣僚であるベザレル・スモトリッチ財務大臣は9月3日、ヨルダン川西岸地区のほぼ全域を併合する計画を発表し、ネタニヤフ首相に承認を求めた。
スモトリッチ氏は、西エルサレムで行われた記者会見でこの計画を発表。彼が示した地図には、イスラエルがヨルダン川西岸のほぼ全域を併合し、ラマラやナブルスを含むパレスチナの主要6都市のみを除外していることが示されていたという。
その上でスモトリッチ財務相は、「最大限の領土と最小限の[パレスチナ]人口」をイスラエルの主権下に置くことを望んでいるとし、「目標は、パレスチナ国家を議題から完全に排除することだ」と述べたそうだ。
そもそもヨルダン川西岸地区はパレスチナ人の土地であり、そこでの入植地建設や占領は違法であり、国際法違反とされている。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel attacks kill dozens as new Gaza operation announced(9/3)