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ガザ地区でイスラエル軍が撤退、避難していたパレスチナ人が北部へ帰還

ガザ地区でイスラエル軍が撤退、避難していたパレスチナ人が北部へ帰還
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イスラエル政府は10月10日、ガザ地区における「和平計画」の第一段階を正式に承認し、軍が決められた境界ラインまで撤退した。

 

停戦発効後も攻撃、17人が死亡

 

イスラエル軍は、ガザ地区での停戦が、10月10日のグリニッジ標準時午前9時(日本時間10日18時)に発効したと発表した。

 

そして10日の午後12時(現地時間)時点で、イスラエル軍は停戦合意に基づき、決められた境界ラインまで撤退したという。

 

 

しかしイスラエル軍は、停戦発効後もガザ地区で攻撃を続けていたとみられ、ガザ地区の保健当局は10日も、全域で17人のパレスチナ人が殺害されたと報告している。

 

またガザ地区中部のネツァリム地区で、パレスチナ人7人の遺体が収容されたそうだ。

 

 

ガザ地区の保健当局によれば、2023年10月7日以降、イスラエル軍の攻撃により、合計6万7211人が死亡、16万9961人が負傷したという。

 

停戦が発効したことを受け、これまでガザ地区南部へ避難していた数万人ものパレスチナ人が、北部への帰還を始めているそうだ。

 

人質の遺体回収は困難

 

停戦合意に基づき、「ハマス」側は72時間以内に、イスラエル人の人質、死者も含めて全員をイスラエル側へ引き渡さなければならない。

 

しかしイスラエル軍は、ガザ地区の住宅の92%を破壊し、地域全体が壊滅状態にあるため、適切な技術支援がなければ、実際に人質の遺体がどこにあるのかを知ることは非常に困難と考えられている。

 

全ての人質の遺体を回収できないとの懸念は当初からあり、このことはアメリカや他の仲介国も認識しており、技術支援の実施についても和平交渉の中で協議があったという。

 

 

またガザ地区のメディア局は、戦争犯罪とジェノサイドを調査し、すべての避難民の帰還と補償を確保するための独立した国際委員会を設置することを要求。

 

国際社会や国連、すべての国際機関および法的機関に対し、イスラエルの指導者たちに責任を負わせ、いかなる政治的・法的免責も与えないよう求めた。

 

一方、国連の担当者は、イスラエル側から許可を得たとし、10月12日からガザ地区への支援物資輸送を開始すると明らかにした。

 

これにより食料や医療機器、避難所の物資、燃料、調理用ガスなどを積んだ600台のトラックが毎日、ガザ地区へ入ることになるという。

 

ヨルダン川西岸地区では36人が負傷

 

しかしヨルダン川西岸地区では、イスラエル軍や入植者による襲撃が行われ、北部の都市、ナブルスやトゥバスでは、ジャーナリストを含む少なくとも36人が負傷した。

 

パレスチナ保健省は10月10日の声明で、2人が実弾射撃により負傷し、その他多数が殴打や暴行により負傷したと明らかにした。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel pulls troops back; Palestinians return to destroyed Gaza homes(10/10)

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