ガザ地区でイスラエル軍のドローンが、高齢者の女性や息子を追跡し、殺害

ガザ地区では停戦中にもかかわらず、イスラエル軍による攻撃が続けられ、パレスチナ人が殺害され続けている。
7人のパレスチナ人を殺害
12月6日には、北部のガザ市で、パレスチナ人の70歳の女性と息子が、イスラエル軍のクワッドコプター型ドローンに追跡され、殺害されたという。
イスラエル軍は、2人が撤退境界線「イエローライン」を越えたと主張。しかし実際には、2人は「イエローライン」から1kmも離れた場所にいたそうだ。
しかも銃撃を受けた後、ドローンがその場に留まり、ホバリングを続けていたため、誰も近づけず、2人は血を流し、放置されて死亡したという。
ガザ地区の保健当局は12月6日、北部のベイト・ラヒヤやジャバリア、ザイトゥーン地区でも殺害事件が発生したと報告。少なくとも7人のパレスチナ人が、イスラエル軍によって殺害されたと明らかにした。
停戦が「崩壊の危機に瀕している」
すでにイスラエル軍は「イエローライン」を越えて活動をしており、12月6日にはガザ市東部のシュジャイヤ地区で住宅や公共インフラを破壊。戦車や攻撃用ドローン、地上部隊による大規模な攻撃を開始し、パレスチナ人を避難させたという。
またイスラエル軍は、ガザ市東部を孤立させる壁の設置を開始しており、ガザ市西部のサラーフ・アッディーン通り付近の「イエローライン」から300~500m離れた地点まで、戦車や装甲車を押し進めたそうだ。
カタールのアル・サーニー首相は12月6日、「ドーハ・フォーラム」において、ガザ停戦は「重大な局面」にあり、戦争の恒久的な終結に向けた新たな取り組みがなければ、「崩壊の危機に瀕する」と述べた。
またサウジアラビアのマナル・ラドワン外相も「ドーハ・フォーラム」で、「我々は平和のパートナーを見出せていない。1人の持続可能な停戦のパートナーさえ見出せていない」と発言した。
ガザ地区の保健当局によると、12月6日の攻撃により、10月の停戦以降のパレスチナ人の死者は少なくとも367人となり、953人が負傷、瓦礫の中から624人の遺体が収容されたという。
また「ユニセフ」は、犠牲者の中に70人の子供が含まれていると明らかにした。
さらにイスラエルの人権団体「B’Tselem」は12月6日、イスラエルが冬物の必需品を含む支援物資を制限しているため、ガザ地区の子供たちは夏服を着て、裸足で寒さの中を歩かざるを得ない状況にあると批判した。(了)
出典元:Aljazeera:Israeli drone chases and kills elderly woman in Gaza as attacks continue(12/6)

























