AIで描かれた肖像画が初めてNYのオークションへ出品、最低価格は110万円
フランスでAIによって描かれた絵画が、初めてオークションにかけられることとなり、注目を集めている。
3人のフランス人男性が開発
その絵画のタイトルは「エドモンド・ベラミーの肖像画(Portrait of Edmond de Belamy)」。
これは架空の一家の肖像を描いたものの1つで、今年の10月にはニューヨークにあるオークションハウス「Christie’s 」に出品されるという。
この肖像画を作り上げたのは3人の25歳になるフランス人、Hugo Caselles-DupréさんとPierre Fautrelさん、Gauthier Vernierさんだ。
彼らは「Obvious」という芸術集団に属しており、パリを拠点に活動を続け、人工知能を使って絵画を描く方法を開発。これまでもさまざまな肖像画をコンピュータに描かせてきたそうだ。
1万5000点の肖像画をアップロード
彼らがAIに絵を描かせる際に使用したのは、「Generative Adversarial Network」と呼ばれる2つの部分からなるアルゴリズム。
また14世紀から20世紀に描かれた実際の肖像画、1万5000点をこのシステムにアップロードしたという。
さらにこのビジュアルデータを用いることで、アルゴリズムの出力部門が作品の制作を開始。人間が作ったものと機械が描いたものを見分けるよう設計されたアルゴリズムの識別機能が、「騙される」まで作り続けられるそうだ。
これによりAIが容易に、熟練の画家の手で描かれたような印象派の作品を作り上げることができるとしている。
最低価格は1万ドルの予定
もっとも最近では、毎年RobotArt fairなども行われており、「Obvious」だけがAIを使ったアート作品を生み出しているわけではない。
ただし今回の作品「「エドモンド・ベラミーの肖像画」は、オークションで販売される最初の作品になるとみられている。
しかもこの作品はすでに「Christie’s 」で1万ドル(約112万円)の値が付く(最低価格)と予想されているそうだ。(了)
出典元:NYPost:Painting created by AI expected to sell for $10K at auction(8/23)
出典元:The Local:France’s robot artist first to create AI painting sold at auction(8/24)