自然動物を保護するため、NZの小さな街が新たに猫を飼うのを禁止する案を検討
ニュージーランドにある小さな街が、新たにネコをペットとして飼うことを禁止することを検討しているとして、注目を集めている。
ネコが死んだ場合、新たに飼えない
その街とは南部の海岸沿いにあるコミュニティ、Omauiとされている。
自然保護の活動を行っている公共機関の「Environment Southland」はこのエリアに生息する動物たちを保護するため、新しい「害獣管理計画」の提出を検討。
これがもし認められれば、飼っているネコは去勢され、マイクロチップを埋め込まれ、監視下に置かれることになるという。
また現在飼っているネコが死んでも、オーナーは新たに飼うことはできず、それを行った場合は条例違反に問われるそうだ。
野鳥やその他の動物を保護するため
Omauiのバイオセキュリティ活動のマネージャーであるAli Meadeさんによれば、このエリアにおけるネコの飼い主を監視するための規制やルールは、自然環境に対し非常に大きな良い影響を与えることになるという。
実際、これまで監視カメラでネコの行動をモニターしてきた結果、彼らが自然の動植物に損害を与えていることが明らかになっているそうだ。その上でMeadeさんは次のように語っている。
「ネコは藪の中に入っていき、野鳥を餌食にしています。またネコは虫や爬虫類など、あらゆる種類の生物を捕まえます。彼らは非常に大きな損害を与えているのです」
住民は反発、議会を非難
Omauiという村には230ヘクタールの低地や森林が広がり、そこにはファンテイル(和名:オウギビタキ)やアメリカキバシリ、グレイウォーブラー、シャイニング・カッコー、カワセミといった多様な野鳥が暮らしているという。
ただしこの禁止令は決定されたわけでもなく、計画書も提出されていない。そのためまだ住民には、自然動物かネコかどちらを生かしたいのか選択肢が残されているとか。
しかしこの提案には早くも地元住民が反発。議会が「警察国家」のように振舞っているとして、住民の中には請願書の提出を検討している人もいるそうだ。
そしてこの害獣管理計画の提案書は10月23日までに、議会へ提出される予定だという。(了)
出典元:Otago Daily Times:Claws out over plan to make town cat-free(8/29)
出典元:MailOnline:New Zealand officials plan to ban pet CATS to protect birds(8/30)