運転席のない自動運転トラック、初めてスウェーデンの一般道で試験走行を実施
運転手がいない、完全に無人の自動運転トラックの試験走行が、スウェーデンの一般道で初めて行われた。
一般道で行われるのは初めて
その無人トラックとは、「T-Pod」。スウェーデンのスタートアップ「Einride」が開発している電動(EV)トラックだ。
この「T-Pod」は以前も試験場でテスト走行が行われていたが、5月15日(現地時間)には南部にある都市、ヨンショーピング市内の一般道を走ったという。
もっとも走行距離は長くはなかったが、運転手のバックアップもなく、完全に自動運転の状態で一般道を走るのは、今回が初めてとされている。
5Gのネットワークを経由して接続
「T-Pod」はそもそも運転席がない。しかも自動運転とはいえ遠隔操作も可能で、必要な場合はオペレーターによって動かすこともできるそうだ。
トラックの重量は26t。カメラやレーダー、3Dセンサーも取り付けられているため、360度の周囲を検知できるとされている。
また半導体メーカー「NVIDIA 」によって作られた自動運転プラットフォームが使われており、そのシステムは5Gネットワークを経由して、200kmの範囲で接続が可能だという。
2020年の終わりまでテストが続けられる
今回走った距離は合計で300m。5回直角に曲がったり、他の乗用車やトラックがいる輸送基地内の道路を100mほど進んだりしたとされている。
現在の最高速度は時速85km。これはスウェーデンの輸送当局が定めた制限速度で、試験走行も1時間に5kmまでしか許されていないとか。
「Einride」によれば、このような試験走行は2020年の終わりまで続けられる予定だという。
海外でもトラックの運転手が不足しているらしく、自動運転トラックの開発はさまざまな企業から注目されているそうだ。(了)
出典元:CNN:A truck without a cab and driver takes to the road in Sweden(5/15)
出典元:REUTERS:Driverless electric truck starts deliveries on Swedish public road(5/15)