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マクロン大統領の年金改革に反対し、フランス各地で大規模デモが発生

マクロン大統領の年金改革に反対し、フランス各地で大規模デモが発生
Twitter/David Guiraud

フランス各地で労働者らがデモを行い、都市機能が麻痺する事態となった。ネットにはさまざまな動画が投稿され、警察とデモ隊が衝突する様子が映っている。

 

ここ数年で最も規模が大きい

 

12月5日、フランス各地の労働者たちが、マクロン大統領の計画している年金改革に抗議するため、通りに繰り出しデモを行ったという。

 

内務省の発表では、フランスの100以上の都市で計80万人以上が抗議デモに参加。フランス労働総同盟(CGT)はパリで25万人が参加したほか、全体では150万人に上ると発表している。このデモは、ここ数年間で最も大規模なものになるそうだ。

 

マクロン大統領は共通のポイント制をベースに年金システムを変えようと計画しており、それに反対するデモ参加者の中には警察官や弁護士、医者や輸送機関の職員もいると言われている。

 

従来の年金制度を一本化する計画

 

現在、フランスでは民間または公共機関に勤めている人の、退職年齢や年金額に応じた42種類ものさまざまな年金制度があるという。

 

マクロン大統領はそのシステムを統一しようとしており、働いた日数に応じてポイントを加算し、その後の年金額に変換させようとしているそうだ。

 

しかしこれにより受給開始年齢が引き上げられ、早期退職者の年金は減額されると言われている。ただし年金制度改革案の全容は、まだ公表されていない。

 

デモ参加者と治安部隊が衝突

 

人々はこの年金改革に反対し、パリではデモ隊の一部が公共の建物などを破壊し、治安部隊と激しく争ったという。

 

 

また西部のナントではデモ隊と治安部隊が衝突。治安部隊が催涙弾を打ち込む中で、デモ隊は一時的にバリケードを築くなどしたそうだ。下はストラスブールの映像。

 

 

下は南部、トゥールーズの街での動画。

 

 

このデモでパリでは、エッフェル塔やオルセー美術館、ヴェルサイユ宮殿などの観光地も休業。各地で交通機関が混乱し、学校も閉鎖されたという。(了)

 

出典元:BBC:In pictures: French workers strike over pension reforms(12/5)

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