壁にバナナを取り付けただけのアート作品、男性が皆の前でペロリと食べてしまう
壁にバナナをダクトテープで貼っただけのアート作品が落札されたが、その後突然食べられたとして、皆を驚かした。
1300万円から1600万円で落札
そのアート作品のタイトルは「コメディアン」。イタリア人のアーティストである、Maurizio Cattelan氏が作ったものとされている。
彼はこの作品を、アメリカのフロリダ州、マイアミにある美術館「Art Basel」の国際展示ギャラリー「Perrotin」に出品した。
これは展示会場の壁にバナナを灰色のダクトテープで貼っただけの作品なのだが、先週3人が限定バージョンを12万ドル(約1300万円)から15万ドル(約1600万円)で落札したという。
The city of Miami Beach continues to enjoy a renaissance as an art market center. Read on via @FT: https://t.co/Jf2fERtcnY pic.twitter.com/AHRLZVnzA9
— Art Basel 🌴🎨 #ArtBaselMiamiBeach (@ArtBasel) December 7, 2019
作品をペロリと食べて皆が驚愕
しかしパーフォマンス・アーティストと名乗るDavid Datunaさんは12月7日に、突然展示場で壁からバナナをもぎ取ると、そのままペロリ。「これはアートパフォーマンスだ。(略)うーん、味はいいよ」と呟いた。
彼はその様子をインスタグラムにも投稿。その中で「僕はMaurizio Cattelanのアート作品が大好きです。そして本当にこの展示物を気に入っています。それはとても美味しかった」と述べている。
Datunaさんの行動は周りの人を驚かせ、その後彼はギャラリーのセキュリティによって外へとエスコートされたが、逮捕はされていない。
健康面へのリスクがあるため取り除いた?
またこの行動は、当初美術館のスタッフの怒りを買ったが、その後代わりのバナナがすぐに取りつけられたそうだ。
しかも代わりのバナナが食べられないよう、守るために警察も配置されたという。
ただしギャラリーは翌日の12月8日には、「(傷みやすい果物のために)展示物の周りにいる人々は、健康や安全面でのリスクにさらされていました。そのため作品は取り除かれたのです」と声明を発表。
またギャラリーのディレクターであるLucien Terrasさんも、食べられたバナナは作品の価値を下げるものではないとした上で、「Datunaさんはアート作品を破壊していません。バナナはアイディアなのです」と擁護している。
Maurizio Cattelan氏は今年の初め、「黄金の便器」でメディアのヘッドラインを飾ったが、作品はその後イギリスにある「Blenheim宮殿」で盗まれたという。
また今回の作品も、「そもそも、これがアートといえるのか?」といった議論も起きていたそうだ。(了)
This one was a work of art. #HEATWin | #ArtBasel pic.twitter.com/FUX7JLmlso
— Miami HEAT (@MiamiHEAT) December 7, 2019
出展元:ABC News:Art Basel Miami Beach removes $120,000 banana-taped-to-wall art exhibit after it was eaten(12/9)
出展元:BBC:Art Basel: Maurizio Cattelan’s $120,000 banana eaten by artist(12/8)