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中国人だけじゃない!新型肺炎の拡散によりアジア系も差別の対象に

中国人だけじゃない!新型肺炎の拡散によりアジア系も差別の対象に
Twitter/Lou Chengwang

新型コロナウイルスの拡散により、世界中で反中国感情が高まっているようだが、フランスではアジア系の人々に対する差別や嫌がらせも増えているという。

 

「私たちはウイルスじゃない」

 

BBCによれば、先日フランスの地方紙である「Courier Picard」は、マスクをした中国人女性の写真とともに「イエロー警報!」や「黄色は危険?」といった扇動的な見出しを載せたという。

 

その後、新聞社はすぐに謝罪。アジア人の悪いステレオタイプを使う意図はなかったと説明した。

 

また他にもアジア系フランス人が、公共交通機関やネットで新型コロナウイルスの影響により、嫌がらせを受けているため、彼らは「JeNeSuisPasUnViru(私たちはウイルスではない)」といったハッシュタグを使い続けているそうだ。

 

嫌がらせを受ける中国系フランス人

 

このハッシュタグのユーザーであるCathy TranさんはColmarという街の東部で、仕事へ向かう時に、2人の男が「気をつけろ、中国の女がこっちへ来るぞ」と話す声を聞いたと語っている。

 

また彼女は仕事の帰り道にも、1人の男からスクーターで通り過ぎざまに、「マスクをつけろ!」と言われたという。

 

また他のハッシュタグ・ユーザーも「周りにいる人が咳をしているのに、私たちがしただけで『お前らは危険じゃないのか?』と聞いてくるのはやめて!」と訴えている。

 

さらにLou Chengwangさんも「私は中国人です。でも私はウイルスではありません。皆さんがウイルスを恐れる気持ちは分かります。でも先入観や偏見はダメ。どうかお願いします」とツイートした。

 

中国系以外の人もターゲットに

 

しかし、このような嫌がらせを受けているのは、中国系フランス人だけではない。

 

Shana Chengさん(17)はベトナムとカンボジアにルーツを持つ、パリ在住の女性だが、彼女もある日曜日にバスの中で、若者とお年寄りから屈辱的な言葉を浴びせられたという。

 

当時、男らは彼女に向かって「あそこに1人の中国人の女がいる。彼女はわれわれを感染させるつもりだ。彼女は自分の国に帰る必要がある」と言ってきたそうだ。

 

その後、バスにいた乗客たちは、まるでShanaさんがウイルスを持っているかのように、嫌な目つきで見つめてきた。

 

しかも誰もShanaさんを擁護しなかったため、彼女は男らの言葉を無視しようと、音楽を聴き始めたという。そしてついでに、彼らの恐怖に付け込んで、わざと咳をし、鼻もすすっておいたとか。

 

そもそも差別主義者は、ささいなことを口実にして嫌がらせをする。Cathy Tranさんも、今回の新型コロナウイルスが、差別主義者の口実に利用されていると考えている。

 

ただそれでも今回の差別の度合いは、これまでとは異なり、彼女が経験したことのないものだと述べている。

 

ツイッターでも「#JeNeSuisPasUnViru」で検索すると、日系の大学生や台湾の人もバッシングや嫌がらせを受けているといった投稿も見られる。(了)

 

 

出典元:BBC:Coronavirus: French Asians hit back at racism with ‘I’m not a virus’(1/29)

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