座席の背もたれを後ろから叩き続けた乗客に、賛否が燃え上がる
旅客機の座席で背もたれを倒すのはマナー違反なのか? ある米国女性が投稿した動画をきっかけに、海外SNSで議論が沸き起こっている。
背もたれを叩き続けられた女性
2月の始め、ニューオーリンズからノースカロライナ州シャーロットに向かっていたWendi Williamsさんは、飛行機離陸後すぐに座席の背もたれを倒したところ、後ろの男性から「食事する間、背もたれを戻してくれないか」と頼まれたそうだ。
彼女は背もたれを戻し、男性の食事が終わった10分後、再び倒すと、その途端男性は「力を込めて後ろから背もたれをパンチし始めた」。激しいパンチが9回目になったとき、Wendiさんはスマホで後ろの様子を撮影し始めたという。
撮影すれば男性が大人しくなるとWendiさんは思ったが、彼はパンチを止めたものの、力を弱めて背もたれを小突き続けた。投稿された動画に映っているのはその部分だ。
@BravoAndy Here’s a great jackhole! He was angry that I reclined my seat and punched it about 9 times – HARD, at which point I began videoing him, and he resigned to this behavior. The other jackhole is the @AmericanAir flight attendant who reprimanded me and offered him rum! pic.twitter.com/dHeUysrKTu
— wendi (@steelersfanOG) February 9, 2020
大馬鹿野郎(jackhole)よ! 私がシートを倒したことに怒って、9回くらい背もたれをパンチした。それも、激しく。そこで私が撮影開始すると、パンチは止んでこれになった。もう一人の大馬鹿は、アメリカン航空のフライトアテンダントだ。彼女は私を叱り、彼にはお詫びのラム酒をサービスした!
Wendiさんは後にメディアの取材を受け、「アテンダントに苦情を言ったところ、飛行機から降りるように案内された」と言っている。
沸き起こる議論
この投稿をきっかけに、背もたれのマナーについてネット上で議論が起こっている。背もたれを叩いた男性を非難する声はもちろん多いが、中にはWendiさんの方が良くないという人もいる。なぜかというと、動画の男性は背もたれを倒せない最後列の席で、しかも体が大きいので可哀想という理由だ。
フライトアテンダントが男性の味方をしたことが「信じられない」、という声も多い。
テレビのモーニングショーで意見を求められたデルタ航空のCEO・Ed Bastian氏は、こんな意見を述べた。
もし後ろに背の高い人が座っていると分かっているなら、背もたれを倒す前に、倒していいかと確認するのが礼儀をわきまえたやり方だと、私は思います。
また、米客室乗務員組合のリーダー・Sara Nelson氏は、別の視点からメディアにこう話している。
現実のこととして、航空会社は(旅客機の)空きスペースを無くすため、座席を近づけて配置しています。なので、乗客同士のトラブルがアテンダントの最大の悩みになっているのです。
(了)
出典元:The Dallas Morning News:Woman whose video sparked viral debate on reclining airline seats may press charges(2/18)
出典元:Mirror:Plane passenger ‘hit’ for reclining seat sparks debate over who is in the wrong(2/12)