NY市での新型コロナによる死者数が、実際には5000人多い可能性:CDC
現在、アメリカのニューヨーク市では新型コロナウイルスにより多くの死者が出ているが、市が集計した死者数より実際は多い可能性が指摘されている。
新型コロナでの死者が5000人も多い
米疾病管理予防センター(CDC)が5月11日に発表した分析によれば、ニューヨーク市での新型コロナによる死者数は、市の集計よりも数千人増える可能性があるという。
ニューヨーク市の保健当局は、3月11日から5月2日までの間で新型コロナによる死者は1万8879人と報告しており、そのうち1万3831人が研究機関などで陽性が確認されている。
残りの5048人も患者の症状やその他の要因などにより、新型コロナによって亡くなった可能性が高いと考えられているそうだ。
しかしCDCが他の年の死者数と比べて「超過死亡」を計算しようと試みた結果、さらに5293人が新型コロナウイルスと診断されずに亡くなった可能性があるという。つまり、同期間で新型コロナにより亡くなった人は、2万4000人以上に及ぶ可能性があるそうだ。(この期間全体の他の病気も含めた死者数は約3万2000人)
カウントされなかった原因とは?
ニューヨーク市保健精神衛生局はこの原因について、自宅で亡くなった人や、感染していると医療関係者が気づかなかったケースにより、カウントされてない可能性があると指摘している。
そもそも健康被害が拡大する際には、人々は病気に罹っていることを恐れ、病院に大きな重圧がかかり、それにより心臓病や糖尿病など直接関係のない症状の人々への救命治療が遅れることもあるという。
その上でCDCの報告では、確認されていない多くの死者を突き止めることは、COVID-19による死亡率や、COVID-19とは関係のない治療の不足を理解する上で、重要になると結論づけた。
その一方で、新型コロナによる死者数は、検査数に限りがあることや、国によって死者をカウントする方法が違うことから、世界的に実際より少なくカウントされていると考えられるという。(了)
出典元:VOA:Study: Virus Death Toll in NYC Worse Than Official Tally(5/11)
出典元:CNBC:CDC finds New York City coronavirus death toll may be much worse than official tally(5/11)