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中国で人気のゲーム、その音楽に香港民主派を支援するモールス信号が仕組まれていた

中国で人気のゲーム、その音楽に香港民主派を支援するモールス信号が仕組まれていた
YouTube/文森特

中国本土で人気のあるモバイル・ゲームに、香港の民主派のメッセージが隠されていたことが分かり、その後利用が停止された。

 

中国のアプリストアから削除される

 

そのゲームとは、台湾のメーカー「Rayark Games」が作った「Cytus II」。

 

これは音楽でリズムを取るゲームらしいのだが、先日中国本土のアプリストアから削除されたという。

 

きっかけとなったのは、中国のネットユーザーが、ゲーム音楽の中に問題となる箇所を見つけたこととされている。

 

音楽にモールス信号が含まれていた

 

その音楽は、香港のミュージカル・ディレクターの「ICE(本名:Wilson Lam氏)」が手がけたもので、作品の名前は「Telegraph 1344 7609 2575」。今年3月に Lam氏の「Soundcloud」のアカウントページに、投稿されたものだという。

 

しかし中国のネットユーザーがそのアカウントにおいて、この音楽の中に「香港解放!私たちの時代の革命」といったフレーズの、モールス信号が含まれていたのを発見。

 

これにより中国本土の別のユーザーらが、Lam氏を解任するよう求め、今回データがアプリから削除されることになる。

 

中国のSNSで話題に

 

もっともこのモールス信号を発見した人物の名前は、明らかになっていない。

 

しかし中国版SNSの「ウェイボ」では、この話題が注目をあつめ、「これを見つけた人物は素晴らしい」といった声が多く寄せられたとか。(ただし音楽の中にモールス信号ははっきりと挿入されている)

 

一方、中国の本土以外で暮らす中国人からは、Lam氏に対し、香港の活動を支援してくれたことへの感謝の言葉も送られたという。

 

ただ中国政府は、香港での民主派の活動を「分離主義」として批判しており、本土では彼らを支持するメッセージなどに対し、積極的に検閲が行われている。

 

「個人的に作った曲だった」

 

Lam氏はその後、フェイスブックにおいて、自分の曲が「論争を引き起こし、ネットユーザーの間で幅広い議論を引き起こした」と述べ、自らの辞任を発表。

 

と同時に、この音楽が個人的なものとして作られたと主張し、ゲーム会社の「Rayark Games」とは一切、関係ないと説明している。

 

しかし「Rayark Games」の中国本土の代理店「Dragonest Games」は、Lam氏の行動を非難。さらなる協力関係は今後停止されるだろう、と声明を発表したという。(了)

 

現在、Lam氏の音楽は「Soundcloud」から削除されているが、YouTubeに同バージョンが残っている。(了)

 

 

出典元:BBC:Secret Morse code tune sees game removed in China(7/22)

出典元:The Guardian:Cytus II game removed in China over links to pro-Hong Kong morse code message(7/22)

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