英でも「アンチ・コロナ」の集会、陰謀論「QAnon」を支持する人々も参加
イギリスでも、新型コロナウイルスの脅威を否定する人々が集まり、ロックダウンなどに反対する集会を開いた。
新型コロナの脅威は「デマ」
その集会は「Unite for Freedom(自由のための団結)」と呼ばれ、8月29日には首都ロンドンにあるトラファルガー広場に、最大1万人が集まったという。
彼らは新型コロナの脅威は「デマ」で「詐欺」であると主張し、「ワクチンの強制はいらない」と書かれた自家製のプラカードを掲げる男性もいたそうだ。
また他の参加者も、新型コロナに関して政府に「嘘をやめろ!」と求めたり、ロックダウンに反対して「自由の回復」を要求したりしたとか。
What a turn out and it’s still early!#uniteforfreedom #London
Trafalgar Square
Sat 29th August pic.twitter.com/0cTGMvYaqs— Charlotte Gracias (@Charlotte3003G) August 29, 2020
陰謀論「QAnon」を支持する人も
ある参加者は「世界保健機関」を「世界デマ機関」と揶揄し、医療機関による「専制政治」を止めるよう要求したという。
しかもイギリスでは新型コロナで4万人以上が死んでいるにも関わらず、ある人物は「フェイク・サイエンス」や「たちの悪いインフルエンザと同じ(比較できるもの)」と書かれたプラカードを持っていたそうだ。
さらに参加者の中には、イギリスの極右「ファシスト連合」の旗を掲げる人や、陰謀論を唱える「QAnon」の考えを宣伝する女性もいたとか。
Absolutely brilliant turnout today in London…was overwhelming how many turned up! Quite emotional ❤️ unite for freedom. pic.twitter.com/ib07ygZgRk
— Sallyanne (@Ravenshead1980) August 29, 2020
「悪魔を崇拝する政治家が…」極端な思想
この「QAnon」とはインターネット上の異端な陰謀論で、その支持者は「悪魔を崇拝する政治家や著名人が世界中の政府と結託して児童の性的虐待に関わっている」と主張。
また彼らは新型コロナウイルスや銃乱射事件の陰謀論、影の政府の存在なども信じており、世界の権力構造を牛耳る犯罪の陰謀を排除するために選ばれた人物として、トランプ大統領を崇拝しているという。
この陰謀論は、コロナ禍の中で支持が広がっているらしく、アメリカでもQAnon系の政治家が国政進出の構えを見せ、トランプ大統領も評価しているそうだ。
他の陰謀論者も参加
今回の集会のチラシには、やはり陰謀論者のDavid Icke氏も姿を見せると書かれており、この人物は今年の初め、人体に害を及ぼしかねない誤った情報をフェイスブックに投稿し、アカウントを凍結させられている。
Icke氏は、イギリス政府が今年の9月に、厳しい「Covid法」を2年間延長させる法案の投票を行うことに対しても警告しているそうだ。
ちなみに今年の4月には、やはり新型コロナの脅威を否定し、ロックダウンを非難しつづけてきたオハイオ州の男性が、新型コロナに罹って死亡している。(了)
出典元:METRO: 10,000 anti-lockdown protesters gather in London to claim coronavirus is ‘a hoax’(8/29)
出典元:CNN:「QAnon」陰謀論を非難する決議案、超党派で提出 米下院(8/27)