香港で出会いのガチャが流行中、恋人募集者の連絡先がカプセルに
ガチャポン、ガシャポン、ガチャガチャなどと呼ばれる小型自動販売機「カプセルトイ」は、日本ではその名の通り、カプセル入りのおもちゃを売るものとして知られている。
ところが、香港では事情がだいぶ違うようだ。おなじみのカプセルトイの機械が、男女を結びつける「運命カプセル」の販売機になっている。
カプセルに入ったプロフィールと連絡先
今は香港のあちこちにあるという「運命カプセル」の販売機。最初に始めたのは、九龍区にあるペットショップ「BT Reptile」のオーナーであるベン・タンさんだ。
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店頭に並んだいくつもの販売機には男性用、女性用があり、20香港ドル(約280円)を入れてハンドルを回すとカプセルが出てくる。その中に、恋人を募集する人の自己紹介文と連絡先(中国版ツイッターWeibo(微博)のアカウントなど)が書かれた紙が入っている。
登録はFacebook上の専用ページを通じて行えるようだ。
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実は、「運命カプセル」のアイディアはタンさんのオリジナルではない。台湾にはすでに同じものがあったと彼は言う。
カプセルに入った相手の情報は信じられるのか? タンさんはFacebookで彼氏・彼女募集中の人を募り、インスタントメッセンジャーで本人とやり取りして「変な人ではない」ことを確認しているそうだ。
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運命を感じてもらうために販売個数を制限
タンさんの「運命カプセル」は地元のテレビ局が取り上げ、実際に試した人たちがYouTubeやFacebookに動画を続々とアップした。
おかげで大人気となったが、彼は1日に売るカプセルの数を制限している。その理由を海外メディアに尋ねられた彼はこう答える。
その気になれば1日に1,000カプセル以上売れると思います。でもそうしたくはない。店に来る人たちに、売り切れていないカプセルをたまたまといった感じで買ってもらいたいんです。その方が運命を感じるでしょう?
何人もの相手の情報を手に入れても、混乱するだけじゃないでしょうか。例えばデートアプリを初めて利用した人は、『ワォ! これはちょっと多すぎる』と思うのでは?
デートアプリでは、相手をちゃんと選ぶための時間が取れません。運命カプセルを買う人たちには、もっとペースを落として、相手をよく知ろうとする心の余裕を持って欲しいのです。
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人気とともに問題も
香港ではすでに、これと同じものがあちこちの店頭に登場している。こうした人気上昇の中で、カプセルに入った個人情報をそのままビデオに映してしまうユーチューバーが続出し、プライバシーに関する批判も起こっているそうだ。(了)
出典元:Inkstone:Looking for love in a capsule machine(8/16)
出典元:Odditycentral:Low-Tech Tinder – Hong Kong Vending Machine Helps Singles Find Dates(8/17)