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大学教授が学生のために、講義しながらベビーシッターになる

大学教授が学生のために、講義しながらベビーシッターになる
Facebook/Kelly Damphousse

赤ん坊を抱いて講義をする物理学教授がSNSで賞賛の声を集め、海外メディアで話題になっている。

 

米国アーカンソー州立大学のBruce Johnson教授が、その人だ。教授は、子供を産んだばかりの女子学生がベビーシッターを見つけられず授業に出られないと知ると、彼女に子供を連れて来させ、自分が子守をしながら授業を行った。

 

ベビーシッターが見つからない女子学生

 

子守をしてもらった女子学生とは、Kristen Blackさん(21歳)だ。眼科医を目指してアーカンソー州立大学に、この春入学した新入生。出産のため1学期を休んでいたが、出産が無事に終わり、医師になる夢に向かってようやく勉強できるようになったという。

 

彼女は大学で授業を受ける間、生後8カ月の子供、Izzyちゃんの面倒をベビーシッターに見てもらっていたが、ある時、予定外のことが起こった。通常の時間外に特別授業があるという。

 

それはJohnson教授の特別補習授業で、物理学コースの難解な部分を平易に教えるという内容。コースを取っている学生の80パーセントが出席していて、1学期目を休んでしまったKristenさんはどうしても出席したかったそうだ。

 

そこで彼女はJohnson教授に電話した。

 

子供を抱き上げた教授

 

「電話ではこんなふうに言いました」とKristenさんは海外メディアに話している。

 

補習授業のテーマになっているのは、私がよく分からず苦労している部分なんです。でも、子供の面倒を見なければいけないので出席できないんです。

 

すると、教授は「子供を連れて来てもいいよ」と言ってくれた。

 

2時間の授業が中盤にさしかかった頃、教室を歩き回りながら講義していたJohnson教授はKristenさんの机の前で立ち止まり、彼女と子供のIzzyちゃんを見た。

 

教授にも4人の子供と7人の孫がいる。するとIzzyちゃんは微笑んで、教授の方に手を伸ばした。「あんな可愛らしい笑みを見たら、誰だって心がとろけてしまいますよ」(Johnson教授)。

 

教授はIzzyちゃんを抱き上げ、飛行機のように宙に持ち上げてしばらくあやした後、こう思ったそうだ。

 

他の学生たちをいつまで待たせておくわけにいかないな、と思ったんです。それで、彼女(Izzyちゃん)を抱いたままホワイトボードの前に戻りました。

 

学長もFacebookに投稿

 

その後、教授はIzzyちゃんを抱いて気体に関する20分間の講義を行い、その様子をKristenさんが写真に撮った。「おかげで不自由なくノートを取ることができました。とても助かったし、ありがたかった」(Kristenさん)。

 

この出来事は学長の耳にも入り、学長が自身のFacebookページに写真を投稿した。

 

 

投稿文にはこうある。

 

新入生の一人がこの写真を送ってくれた。写っているのはアーカンソー州立大学で同僚のBruce Johnson教授だ。

学生の子守に問題が起こったので、その子を授業に連れて来るようにと教授は言った。そして、この写真のようなことになった。

「教授は生徒のことを本当によく気にかけてくれます」と、彼女ははっきり言っていた。

この素晴らしい写真をFacebookに投稿することをOKしてくれた教授に感謝する。

(了)

 

出典元:The Washington Post:In a bind, she brought her baby to school. Her professor held the child while he taught physics.(5/9)

出典元:CNN:That photo of a professor holding a student’s baby while he taught? It’s not the first time he’s done that(5/10)

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