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ミャンマー代表のビューティークィーンが、危険を冒しコンテストで世界に支援を訴える

ミャンマー代表のビューティークィーンが、危険を冒しコンテストで世界に支援を訴える
Twitter/Reuters

ビューティーコンテストのミャンマー代表が、クーデターにより多くの人々が殺されている母国のために、舞台でスピーチを行い、世界に支援を求めた。

 

「支援を必要としています」

 

その女性とは、Han Layさん(22)。彼女は先週、タイで開かれた「ミス・グランド・インターナショナル2020」に、ミャンマー代表として出場。

 

スピーチの場で、ミャンマーが置かれた状況を説明し、次のように世界に支援を求めた。

 

「私は、街の中で命を失った人々に対し、心から悲しく思っています。世界の全ての市民は、自国の繁栄を、そして平和的な環境を営んでいます。そうするために、関与するリーダーは自身の権力や、利己主義を用いるべきではありません。(略)もしそのような状況がどこかで起きたら、世界中の人々は解決する方法を見つけようとし、彼らを助けようとします。私たちの国、ミャンマーでは今日、非常に多くの人が死んでいます。100人以上が今日、亡くなりました。ミャンマーの人々は、民主主義のために通りを行進しています。私もそのうちの1人でした。(略)どうかミャンマーを助けてください。私たちは、あなたたち国際社会の支援を、今すぐに必要としています。新しい世代のために、個人の責任で、より良い壁を作り上げていきましょう。世界がミャンマーと共に平和であることを願います」

 

心理学を学ぶ大学生

 

Han Layさんは、ヤンゴン大学で心理学を学んでいる学生で、軍事クーデターが起きた際、ヤンゴンの通りでデモに参加し、抗議の声を上げたという。

 

そして今回、国際舞台で自らの母国のことを話すための場として、ビューティーコンテストを選ぶことを決意したそうだ。

 

彼女はBBCの電話取材に対し「ミャンマーではジャーナリストが拘束されています。だから私は打ち明けることを決意したのです」

 

すでに有名人にも逮捕状

 

しかし治安部隊は先週、軍事政権を批判し、兵士を扇動して反乱を起こさせるなどの容疑で、18人の有名人やSNSのインフルエンサー、そして2人のジャーナリストに逮捕状を出したという。

 

このためHan Layさんも、今回コンテストで2分間スピーチしたことで、自分や家族の安全が脅かされるのではないか、と心配しているそうだ。

 

実際に友人からは「ミャンマーに帰ってくるな」と言われており、Han Layさんも少なくとも3カ月はタイに留まる予定だと語っている。

 

ミャンマーでは先週の土曜日に100人以上が治安部隊に殺されており、地元のモニタリンググループはこれまでの死者が500人以上だと見ている。また非営利組織「セーブ・ザ・チルドレン」によれば、殺された人達のうち、43人が子供だったという。(了)

 

 

出典元:BBC:The Myanmar beauty queen standing up to the military(4/4)

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