ウクライナの兵士が東部で死亡、ロシア軍が国境付近の戦力を増強
ウクライナ軍の兵士1人が東部での戦闘で死亡し、1人がケガを負う事態となった。
ウクライナからの分離を目指す東部
ウクライナ軍は4月11日、東部でロシアが支援する分離派からの砲撃を受け、兵士1人が死亡し、別の兵士が重傷を負ったと発表した。
ウクライナ東部の分離派は独立を宣言し、ロシアがクリミア半島を併合した2014年以来、政府軍と戦闘を繰り広げてきた。
しかしここ最近は、ウクライナ軍への敵対心がさらに強まり、攻撃も激しくなっているという。
その背景には、ここ数週間にロシア軍がウクライナとの国境に続々と部隊を派遣し、戦力を増強しているから、と西側諸国は考えている。実際にSNSには、ロシア軍の戦車などが多く運ばれている様子も投稿されている。
Russian military equipment on the Crimean Bridge. 2S19 Msta-S self-propelled howitzers, various trucks, BMP-3 IFVs.
29.03.21 pic.twitter.com/c4W2aNqp5M
— Status-6 (@Archer83Able) March 31, 2021
Rostov-on-Don. T-72B3 tanks, BREM-1 armored recovery vehicles, logistics.
09.04.21 pic.twitter.com/tRqqBkELXI
— Status-6 (@Archer83Able) April 9, 2021
Novaya Usman, Voronezh Oblast. BMP-2 IFVs column. Hull numbers covered.
04.04.21 pic.twitter.com/IQF0gq61x4
— Status-6 (@Archer83Able) April 5, 2021
すでに東部に部隊を送り込んでいる?
またすでにロシア軍がウクライナ東部に部隊を送り込み、分離派を支援しているとの見方もあるが、これについてロシア側は否定している。
ただロシアは、ウクライナ軍が東部エリアを力で奪い返そうとした場合は、干渉すると述べており、西側諸国は国境付近に部隊を集結させていることを懸念しているという。
アメリカ国務省のAntony Blinken国務長官は「もしロシアが向こう見ずで、攻撃的な振る舞いをした場合、それなりの犠牲(コスト)を払うことになり、重大な結果を招くことになるだろう」と述べている。
2014年の戦闘では約1万4000人以上が犠牲になり、今年になってもウクライナ軍の兵士27名が東部での戦闘で死亡しているそうだ。今年の死者はすでに2020年の死者数の半分にも達しており、政治的解決を交渉する努力が行き詰まっているとも言われている。(了)
出典元:ABC News:Ukraine says 1 soldier killed in east as tensions rise(4/12)