【新型コロナ】インドの隣国、パキスタンでも感染が拡大、全土でロックダウンを検討
インドでは新型コロナウイルスが猛威を奮っているが、隣国のパキスタンでも感染が拡大している。
感染者も死者数も急増
パキスタンでは4月27日、新型コロナにより201人が死亡。1日の新規感染者も、5292人に達したという。
これまで1日で最も多くの死者を出した日は4月23日で、157人が亡くなっており、死者の合計は1万7530人になる。
また今までの感染者の合計は81万231人で、陽性率は10.8%。死亡率は2.2%に達し、昨年から始まったパンデミック以来、最も高い割合になったそうだ。
全土でのロックダウンを検討
パンデミックの対応を指導している「ナショナル・コマンド・オペレーション・センター(NCOC)」によれば、4月27日の時点で6286人の新型コロナの患者が、631の病院で治療を受けているという。
ただし人工呼吸器や医療用酸素のあるベッドの70%が、大きな都市にある病院にしか備えられていない。
またインドと同様に、パキスタンでも人工呼吸器や酸素が不足し、医療資源も限られているため、担当者も病院施設が逼迫するリスクがあると認めている。
このためNCOCは州当局に宛てた書簡の中で、5月の第1週から2週間、パキスタン全土でロックダウンを行うための準備をするよう求めているという。
すでに軍も配備、警察を支援
またパキスタン政府は4月26日には、すでに陽性率の高い16の都市に軍を配備。マスクの着用や午後6時以降の不要不急の営業停止などの対策を実施するために、取り締まる警察などを支援することになるそうだ。
パキスタンのFaisal Sultan保健大臣は4月27日、「特に、イスラム教の聖月であるラマダンや来月のイード休暇の間、社会的な距離を置くことやマスクを着用することなどの予防策を一般の人々が守らなければ、厳しい措置が他の地域にも及ぶ可能性がある」と述べている。
その一方で、パキスタン政府は24日声明において、インドの人々との連帯を示すため、人工呼吸器や医療用の防護具などをインド政府に提供する方針を明らかにした。(了)
出典元:INDEPENDENT:Pakistan sees record Covid deaths and considers new lockdown(4/29)