イーロン・マスクが、新型テスラロードスターに小型ロケットエンジン付きのバージョンがあることを発表
電気自動車メーカー・テスラ社のCEOであるイーロン・マスク氏が、近々発売される予定の「テスラ ロードスター」に、ロケットエンジン付きのバージョンがあることを明らかにした。
スーペースXのロケットエンジン
テスラロードスターは2008年に初代モデルが発売された電動スポーツカーだ。現在、最新モデルのプロトタイプがアメリカ・カリフォルニア州のPetersen自動車博物館に展示されているが、どうやらそのどこかに「0-60mph加速 1.1秒」と説明されていたらしい。
60mph(時速60マイル)は、時速にすると約96.7km/h。つまり、止まった状態から時速96.7kmまで加速するのに、1.1秒しかかからないということになる。F1レースカーの場合でも、時速100kmまで加速するのに2秒はかかると言われているが、それを考えると、新型テスラの加速力は異常だ。
自動車博物館を訪れたZackさんという人が、その驚きを「気違い沙汰(insane)」と表現してツイートしたところ、5月21日、マスク氏から種明かしの返信があった。
Yes, with the SpaceX rocket thruster option package. It will be safe, but very intense. Probably not wise for those with a medical condition – same as a hardcore roller coaster.
— Elon Musk (@elonmusk) May 20, 2021
マスク氏はこう書いている。
「スペースX ロケットスラスター」のオプションパッケージなら、その通りだ。安全だが強烈。健康に問題のある人は、おそらく、乗らない方が賢明だろう。ハードコアなジェットコースターと同じだから。
ロケットスラスターとは、人工衛星などの姿勢制御や、起動の微修正に使われる小型ロケットエンジンのこと。(打ち上げに使われるメインのロケットエンジンではない)また、スペースXはマスク氏が設立した宇宙開発企業の名で、すでにそのロケットが国際宇宙ステーションに物資を運ぶなどしている。
2018年の予告通り
海外メディアによれば、マスク氏はテスラロードスターのロケット付きオプションを、2018年のツイートで予告していたそうだ。
それによると、10個の小型ロケットスラスターが付いているらしい。また、スラスターは「cold air(コールド・エアー)」タイプなので、熱いガスが放出されるわけではないよう。
公道での走行が法律的に許されるかは、現在のところ不明。(了)
出典元:Newsweek:What to Know About Tesla’s SpaceX Roadster That Elon Musk Claims Will Fly(5/21)
出典元:MailOnline:Elon Musk says the new Tesla Roadster with the SpaceX package that adds rocket thrusters will go 0 to 60 in 1.1 SECONDS(5/21)