夜遅くまで子供にゲームをさせないため、「テンセント」が顔認証システムを導入
中国のゲーム大手「テンセント」が、夜遅くまで子供達にゲームをさせないようにするため、顔認証のシステムを導入することになった。
子供が大人のIDを使ってごまかす
実は中国では2019年、18未満のユーザーに対し、22時から朝の8時までオンライン・ゲームの利用を禁止するなどの措置が、政府により取られたという。
これは子供たちのゲーム中毒を抑制するための取り組みで、ユーザーはゲームをする際に、国のデータベースにリンクした公式ID(身分証)で登録することが求められていた。
しかし子供たちは大人のIDで登録し、ごまかしていたそうだ。
そこで今回「テンセント」は顔認証システムを導入。自分が大人であることを証明するため、ユーザーは顔のスキャンを求められることになる。
“Hyper Digital Reality” is the combination of games and tech innovations leading to increasing real-world benefits. Tencent executive Steven Ma explains the concept more in Tencent Perspectives https://t.co/3QRsgwllah. pic.twitter.com/bwQkGogBLe
— Tencent 腾讯 (@TencentGlobal) May 20, 2021
60以上のゲームに適用される予定
「テンセント」はこのテストを2018年から行っており、今後は60以上のゲームがこのシステムの対象になるという。
「テンセント」で人気のあるゲームの多くは携帯電話向けだが、中国ではモバイルゲームの人気が欧米よりもはるかに高いと言われている。
また顔認証は、携帯電話のカメラを使えば、コンピューターやゲーム機よりも簡単に実行できるそうだ。
さらにカメラを使った年齢確認は、成人向け商品のオンライン販売において、ユーザーの年齢を確認するためにすでに提案されているという。
中国では、子供の近視など、ビデオゲームが若者に悪影響を与えるとしばしば非難されてきており、すべての新規のゲームは規制当局の承認を受けねばならず、2018年にはリリースを「凍結」し、それ以降は数を制限してきたそうだ。(了)
出典元:BBC:China’s ‘midnight patrol’ cracks down on young gamers(7/7)
出典元:BBC:Video game addiction: China imposes gaming curfew for minors(2019/11/6)