15棟の高層ビルを一斉爆破、45秒で解体する様子が壮観【中国】
中国・昆明市で8年間放置されていた高層ビルが爆破解体され、そびえ立つ15のビルが45秒で粉塵の中に消えた。
バタバタと倒れる高層ビル
その高層ビル群は、建設途中で工事が中断し、そのまま8年間放置されていたもの。壮観ともいえる爆破の様子が録画され、SNSでシェアされている。
中国メディアが報じるところによると、15棟のビルの計8万5000カ所に爆薬が配置され、その量は合計で4.6トンにもなったそう。
また、万一に備えて2000人の救急隊員が8チームに分かれて待機していたとのことだ。近隣の住居ビル内約2000戸に暮らす5300人以上の住人は一時的に避難し、商業施設も閉店した。
#China 15 unfinished skyscrapers were blown up in #Kunming. The construction of the buildings, which began in 2011, did not continue because the construction company ran out of money in 2013. Few stories for those who make a mistake pic.twitter.com/p8H0pOhUXE
— Donato Yaakov Secchi (@doyaksec) August 27, 2021
Re-upping the stunning demolition videos showcasing housing oversupply in China: 15 skyscrapers in China that were part of the Liyang Star City Phase II Project were just demolished after sitting unfinished for eight years due to absent market demand. pic.twitter.com/UByqjk8QXX
— Jon Hartley (@Jon_Hartley_) September 15, 2021
放棄された開発プロジェクト
海外メディアによれば、今回の爆破解体は頓挫した開発プロジェクトの後始末だそう。
プロジェクトがスタートしたのは2011年。だがデベロッパーが資金難に陥り、ビル建設は中断。翌年には別のデベロッパーが後を引き継いだが、諸事情から2013年に再び建設が止まった。一部のエリアにあるビルはその後工事が再開され、2015年に完成したが、残りのエリアにある15棟は放置されたままだった。
その後、放置されたエリアは中国政府の手で売りに出され、不動産会社「Yunnan Honghe Real Estate Co.」が9億7900万元(約166億円)で買い取った。15棟のビルの基礎部分には侵入した雨水が溜まっており、それによる損傷は修復不可能だった。また、ビルフロアの今後の需要が期待できないこともあり、買い取った会社は爆破解体を決めたという。
ところで、動画をよく見ると、この爆破は完璧でなかったと分かる。15棟のうち1棟は、傾いただけで完全に倒れてはいない。それに気づいたネットユーザーは多いらしく、「力強いビルだ」というようなジョークが飛び交っているそうだ。
このビルについては、これから重機を使って解体するとのこと。(了)
出典元:The IndianExpress:‘What a waste’: Video of 15 skyscrapers being simultaneously demolished in China stuns all online(9/17)
出典元:Taiwan News:Video shows 15 high-rises blasted to smithereens in China’s Kunming(8/30)