プーチン大統領が核兵器部隊に厳戒態勢を命令、ハリコフではウクライナ軍が勝利
ロシアのプーチン大統領は、NATO諸国による「攻撃的な発言」に対応するため、ロシアの核抑止力を厳戒態勢に置くよう軍に命じた。
核抑止力を特殊な戦闘モードに移行?
「核抑止力を厳戒態勢に置く」という意味は、実はよく分かっていない。
ただこの命令は、プーチン大統領とセルゲイ・ショイグ国防相、ヴァレリー・ゲラシモフロシア軍総参謀長の会談で下されたものとされている。
プーチン大統領は、次のように述べたという。
「私は国防相と参謀総長に、ロシア軍の抑止力を特殊な戦闘モードに移行させるよう命じる。西側諸国は経済面でわが国に対して非友好的な行動をとっているだけでなく、NATOの主要加盟国のトップがわが国に対して攻撃的な発言をした」
プーチン大統領は、ウクライナ侵攻に干渉しないよう外国に警告し、干渉すれば「見たこともない結末」につながる可能性があるとし、核兵器の使用を匂わせていた。
このため、すでに専門家の間では、ロシアによる戦術核兵器の使用の可能性も指摘されていた。
またプーチン大統領はベラルーシに対空ミサイルなどの最新ミサイルシステムを配置し、黒海に艦隊を展開して、西側のウクライナ介入を防ごうとしているという。
Russian President Vladimir Putin ordered his military command to put nuclear-armed forces on high alert as Ukrainian fighters defending the city of Kharkiv said they had repelled an attack by invading Russian troops https://t.co/97pm8YtEvs pic.twitter.com/6yTMtFcE8W
— Reuters (@Reuters) February 27, 2022
ハリコフでウクライナ軍が勝利
一方、ロシア軍は、ウクライナ北東部の都市、ハリコフに進軍していたが、ハリコフの市長(または知事)は27日、ロシア軍によるハリコフ占領の試みを撃退したと発表した。
ハリコフ市のオレフ・シニエホボフ市長によれば、ウクライナ兵が現在、東部の街を「一掃」しているという。
またロシア兵は5人から10人の集団で降伏し、装備品を道の真ん中に投げ捨てているそうだ。
シニエホボフ市長は「ハリコフの支配は完全に我々のものだ!」とFacebookに投稿。「敵から街を完全に一掃することができた。ロシアの敵は完全に戦意を喪失している」と述べている。(了)
出典元:The Guardian:Vladimir Putin puts Russia’s nuclear deterrence forces on high alert(2/27)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine latest news: Belarus ‘to join Russian invasion’; fighting in Kharkiv – live updates