ウクライナで捕虜になったロシア軍兵士、軍の指導部を批判し、侵略行為を涙で謝罪
ウクライナへ侵攻後、捕虜になったロシア兵が先日、記者会見を行い、自らの行為を涙ながらに謝罪した。
侵略したことを謝罪
インタファクス通信・ウクライナ支部が開いた記者会見は、3月9日に行われたとみられ、YouTubeでもライブ配信された。
そこでは、ウクライナ領空内で撃墜されたパイロットなど7人の陸軍偵察隊員が、記者たちの問いかけに答えていたという。
パイロットの1人、セルゲイ・ガルキン氏(34)は、ロシア軍の指導者を「臆病者」「裏切り者」と非難。涙ながらに次のように述べた。
「私は、私自身のため、私の部隊のために、ウクライナにあるすべての家、街、全ての人々、高齢者や女性、子供に対して、この土地を侵略したことを謝ります。我々の不誠実な侵略を 深くお詫びします」
「我々に対して裏切り行為をした」
さらにガルキン氏はロシア軍の指導部に対しても、次のように述べたという。
「我が軍の部隊の指揮官に対して、私は一言いたい。彼らは臆病で卑怯な行動をとった、我々に対して裏切り行為をしたと」
さらにガルキン氏は、ロシアのプーチン大統領が「ウクライナに侵攻し、首都キエフを占領し、ウクライナに存在するファシズムと専制政治から住民を守るように命じた」とした上で、次のように反論した。
「私たちがウクライナに行き着いた時、これが現実の大惨事だと気づきました。ロシア連邦の領土には、多くのウクライナ人の親戚や友人が住んでいるのです。ここ(ウクライナ)には、平和的で優しい人々が住んでいます。人々の親切は、もはや言葉を越えている。皆がお互いに、交流しているのです」
「恐ろしい気持ちでいっぱいになった」
またもう1人のロシア兵であるマクシム・チェルニク氏も、次のように述べている。
「自分たちがどんな間違いを犯したのかに気づいた時、恐ろしい気持ちでいっぱいになりました。このようなことは、すべて解決しなければならない、と理解しました。何とかして関係を改善しなければなりません。これには1年以上かかるでしょう、いや何十年も、恐らく何百年もかかるかもしれません」
アメリカ政府の分析によれば、今回の紛争でロシア軍の兵士も4000人以上が亡くなっているという。
またウクライナのゼレンスキー大統領も昨日、ロシア兵に向けて「あなたたちが生き残りたいということは知っています。傍受されたあなた方の会話を聞いて、この無意味な戦争、この恥辱、そしてあなた方の国家について、あなた方が本当に考えていることを聞きました」と述べた上で、武器を置いて降伏するよう呼びかけた。(了)
出典元:METRO:Russian soldiers sob as they apologise for killing ‘civilians and children’(3/15)