ロシアのミサイル巡洋艦「モスクワ」、沈没の状況が次第に明らかに
4月14日、ロシア政府により、黒海艦隊の旗艦「モスクワ」が沈没したと発表された。その詳細について、少しずつ状況が見えてきた。
トルコとルーマニアの船が「沈没」を確認
リトアニアのアルビダス・アヌシャウスカス外相がフェイスブックに投稿した内容によると、ミサイル巡洋艦「モスクワ」は爆発後に救難信号を発したという。
そして14日の午前 1 時 14 分(現地時間)には、「モスクワ」の船体が横倒しになり、約 30 分後には「すべての電気が停止した」そうだ。
午前2時からはトルコの船が54人の船員を救出。その1時間後、トルコとルーマニアは「モスクワ」が「完全に沈没した」ことを確認した。
ウクライナ当局は、荒天がロシアの船による船員避難を妨げたと主張している。
ロシア当局は、現時点でも「モスクワ」の乗組員510人のうち、何人が死亡または負傷したのか、についての詳細も明らかにせず、写真も公開していない。
爆発時に艦長も死亡か
ウクライナ側は13日の夜に、黒海でロシア艦船に対する作戦を実施したと発表。「モスクワ」は、ウクライナ軍が放った2発の対艦ミサイル「ネプチューン」の直撃を受け、弾薬庫が爆発したと主張している。
またウクライナ内務省のAnton Gerashchenko顧問は、テレグラムで次のように述べている。
「黒海艦隊旗艦・巡洋艦モスクワの1等艦長、アントン・クプリンは艦内の爆発と火災の際に死亡した」
米もウクライナの攻撃によるものとの見方
これに対し、ロシアの報道機関は、モスクワ国防省を引用し、荒波の中でミサイル巡洋艦の船内に保管されていた弾薬が爆発し、火災を起こし、その後沈没したと発表した。
一方、アメリカは、沈没したミサイル巡洋艦「モスクワ」には、ウクライナ軍による2発のミサイルが命中したとみている。
米政府高官は、命中したのは対艦ミサイル「ネプチューン」であると語り、数は不明だが、ロシア人犠牲者が出たと考えていると、メディアに語ったという。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war latest: captain of sunken warship killed in explosion, says Ukraine; Kyiv official says 900 civilian bodies found – live(4/15)