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ケンタッキーダービーで人気最低の大穴馬がまさかの優勝、単勝81倍

ケンタッキーダービーで人気最低の大穴馬がまさかの優勝、単勝81倍
photo AC

アメリカ競馬界で最高峰のイベントの1つとされる「ケンタッキーダービー」で、稀に見る番狂せが起こった。人気最低の3歳馬「リッチストライク」が、一番人気のエピセンターを抜いて優勝してしまった。その様子を映した動画がツイッターに上がっているのだが、その走りっぷりは見事としか言いようがない。

 

終盤で15頭を抜き去って1位

 

今月、アメリカ・ケンタッキー州ルイビルにあるチャーチルダウンズ競馬場で、恒例のケンタッキーダービーが開催された。今回の一番人気はエピセンター(Epicenter)という馬で、賭け率は単勝5倍。これまでの成績も良く、誰もが優勝すると信じていたようだ。

 

かたやリッチストライクは、賭け率が単勝81倍。優勝の見込みほぼなし、と思われており、今回のレースではいわゆる「大穴」、最低人気の馬だったそう。

 

今回の意外な結末はそれだけでも劇的だが、そこに至る経過はさらに輪をかけてドラマチックだ。米NBCのスポーツチャンネルが、とても分かりやすい上空からのレース映像を、ツイッターに投稿している。映像中、青の矢印で示された左の馬がリッチストライク、右が1番人気のエピセンターだ。アナウンサーもリッチストライクを全く意識しておらず、ゴール直前までエピセンターの名だけを連呼している。

 

 

リッチストライクは、スタート直後、ビリから3番目の順位だったとのこと。上の映像は、そこから1つ順位を上げた時点から始まっている。その後しばらく後方集団の中でうろうろしていたリッチストライクだが、最終コーナーを曲がったあたりからスルスルと順位を上げ、少なくとも15頭を抜き去ってトップに。首位のエピセンターに追いつき、追い抜く場面は感動的だ。

 

隠れたもう1つのドラマ

 

今回のリッチストライクの優勝には、隠れたもう1つのドラマがある。

 

実は、リッチストライクは過去の成績がいまひとつで、出走権が与えられていなかった。ところが、レース直前になって1頭(イシリアルロード)が出走取り消しとなり、代わりにリッチストライクが繰り上げ出場となったのだ。馬主のリチャード・ドーソン氏はメディアにこう話す。

 

「締め切りの30秒ほど前に(イシリアルロードの出走取り消しが)分かったんです。それで(リッチストライクが)出走できました。レースに出らさえすれば優勝を十分に狙える、と、我々は前から思っていましたよ」(了)

 

出典元:New York Post:Overhead video shows just how wild Rich Strike’s Kentucky Derby win really was(5/8)

出典元:CBS News:Rich Strike crowned winner of 2022 Kentucky Derby(5/7)

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