ロシア軍がウクライナで新たなレーザー兵器を使用か?副首相が発言
ロシア軍がレーザー兵器を使用していると、ロシアの副首相が国営テレビで語った。
ドローンを焼き尽くす
軍事開発担当のユーリー・ボリソフ副首相は5月18日、「ペレスベット(Peresvet)と呼ばれるレーザー兵器が、すでに広範囲に配置されていると述べたという。これは1500km上空にある人工衛星の「目をくらまさせる」ものだと説明している。
また「ペレスベット」よりも強力な新型のレーザー兵器が存在し、5月17日に行われた実験で、5km離れたドローンを5秒以内に焼き尽くしたと明らかにした。
さらにこの新型のレーザー兵器は「ザディラ(Zadira)」と呼ばれ、最初のプロトタイプはすでにウクライナで使用されていると語ったという。
国営原子力企業が協力か?
ロシアは2018年に、大陸間弾道ミサイル、核を搭載できる水中ドローン、超音速兵器などと共に、レーザー兵器も公開していたという。
しかし新型のレーザー兵器「ザディラ(Zadira)」についてはほとんど明らかになっていない。ただボリソフ副首相は、「ザディラ」が熱によりターゲットを物理的に破壊するもの、だと述べている。
またロシアメディアは2017年、国営原子力企業「ロスアトム」が、兵器ベースの新しい物理原理を生み出すプログラムの一環として、レーザー兵器の開発に協力したと報じていたそうだ。
「不思議兵器」と嘲笑
ウクライナのゼレンスキー大統領は、このレーザー兵器について、ナチス・ドイツが第二次世界大戦の敗北を防ぐために発表した、いわゆる「不思議兵器」と比較し、嘲笑。ビデオ演説で次のように語っている。
「(ドイツは)戦争で勝ち目がないことが明らかになればなるほど、転機をもたらすほど強力で驚異的な兵器についてのプロパガンダが多くなった。そしてロシアが本格的な戦争の3ヶ月目に、その『不思議兵器』を見つけようとしているのを、我々は目にしている。このすべては、ミッションの完全な失敗をはっきりと示している」(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: US will work with Finland and Sweden in event of ‘aggression’, says Biden – live(5/18)
出典元:REUTERS:Russia uses new laser weapons in Ukraine, Zelenskiy mocks ‘wonder weapon’(5/18)