「エリザベスで最後にしろ!」イギリスで君主制に反対するポスターが掲げられる
エリザベス女王の在位70年記念行事が近づく中、イギリスの街には君主制に反対する看板が掲げられた。
キャンペーン団体がポスターを印刷
その看板は、イングランドやスコットランドの複数の町で掲げられたと見られ、そこには「エリザベスで最後にしろ!」との言葉が書かれていたという。
またチャールズ皇太子やアンドルー王子、ウィリアム王子の写真も添えられていたそうだ。
この看板を掲げたのはキャンペーン団体「リパブリック」で彼らはイギリスの君主制に反対し、クラウドファンディングで4万3000ポンド(約700万円)を集め、ポスターを印刷、掲示した。
Spotted in Dundee – Make Elizabeth The Last #AbolishTheMonarchy #Jubilee #PlatinumJubilee pic.twitter.com/TZvQuGQ9At
— Barry Mulligan 🏴🇮🇪🇵🇸🍀🎗 (@bmulligan82) May 30, 2022
「君主制の議論にふさわしい時期だ」
「リパブリック」の最高責任者であるグラハム・スミス氏は、在位70年記念が近づいていることについて「この問題を提起し、人々に君主制の将来について議論してもらうのに、絶対にふさわしい時期だ」とした上で、次のようにBBCに答えている。
「70年間も一人の人間が国家元首であることは、あまり良い考えとは言えません。民主主義にとって健全ではないし、これはおそらく女王の治世の最後の大きなイベントであり、次に何が起こるかについて考え始める必要があります」
Fuck the Jubilee, feed the poor. Make Elizabeth the Last #AbolishTheMonarchy pic.twitter.com/pyL5v3O5nq
— Good Guy Barry (@Goodguybarry) May 25, 2022
18歳から24歳までの若者に変化
世論調査を行う「YouGov」の最新の数字によると、イギリスでは61%の人が君主制を支持し、24%の人が選挙で選ばれる国家元首を希望しているという。
ただ近年では、特に18歳から24歳の若者たちの間で意見に変化が生じているそうだ。
実際に2019年、この年齢層(18歳から24歳)の46%が国王または女王を持つことに賛成し、31%が選挙で選ばれた元首を持つことを望んでいたという。
しかし2021年には、31%が君主制を支持し、41%が国家元首を投票で選べるようにしたいとの結果が出たそうだ。
「議論する権利をもっている」
ただ今回の反君主制に関する看板については、人々から「攻撃的」だと言われ、「リパブリック」のスミス氏も、人々が不快に思っていることを認めた。
しかしスミス氏は「民主主義、立憲君主制のもとで、(我々)リパブリックは、自らが望む議論をすることができ、またそれをする全ての権利を持っている」と述べている。(了)
出典元:BBC:Republic erect anti-monarchy billboards across Britain(5/31)