ロシア軍がオデーサ港への攻撃を認める、ウクライナ軍は南部で進軍か
7月23日、ウクライナ南部のオデーサ港がミサイルによる攻撃を受けたが、ロシア軍がこの攻撃の関与を認めた。
軍艦と対艦ミサイルを破壊したと主張
ロシア国防省は24日、オデーサの港を攻撃したと認め、次のように述べたという。
「海から発射された高精度の長距離ミサイルは、停泊中のウクライナの軍艦と、アメリカがウクライナ政権に提供した対艦ミサイルの備蓄を破壊した。ウクライナ軍の修理・改良工場も機能停止に追い込まれた」
22日、国連とトルコの支援で、ウクライナ南部の港から安全に穀物などを輸出するための協定が結ばれ、ウクライナ側とロシア側が調印した。
しかし翌日の23日に、オデーサ港にミサイル攻撃が行われ、当初ロシア側は関与を否定していた。
Aftermath of #Russia‘s attack on #Odesa. pic.twitter.com/PVe76HEvu3
— NEXTA (@nexta_tv) July 24, 2022
空爆が続けば穀物輸出再開は難しい
ウクライナのゼレンスキー大統領は、23日のオデッサ港への攻撃は「ロシアの野蛮行為」だと非難。国連やアメリカ、イギリスなど各国も、ロシアの攻撃を激しく批判した。
その上でウクライナ側は、ロシアによる主要港への空爆が続けば、黒海経由の穀物輸出は期待通りには再開しないと警告したという。
この協定は、世界的な食糧危機を緩和するために、何ヶ月にもわたる交渉の末に、トルコのイスタンブールで調印されたものだった。
9月までにへルソンを奪還か?
一方、戦況だが、ゼレンスキー大統領は23日に投稿された動画において、ロシア軍が占領している南部・ヘルソン地域で、ウクライナ軍が「一歩一歩」前進していると述べた。
またアメリカのシンクタンク「戦争研究所」も23日、ウクライナ軍がヘルソン州で反攻を開始しているようだとし、彼らがこの地域の不特定の居住地を押さえたと述べている。
またヘルソン州知事の補佐官であるセルギ・クラン氏は、ウクライナのテレビ・インタビューで次のように述べたという。
「9月までにヘルソン地方は間違いなく解放され、(ロシア軍の)占領者の計画はすべて失敗に終わると言える」
しかしロシア軍とウクライナ軍の火力の差は依然大きく、先日もウクライナの国防大臣がロシア軍を駆逐するには、高機動ロケット砲システム「HIMARS」が「100基は必要だ」と訴えていた。
しかし現時点で、「HIMARS」は16基しか提供されていない。(了)
出典元:The Guardian:Ukraine warns grain export deal will stall if there are further Russian airstrikes on key ports – as it happened | Ukraine | The Guardian(7/24)