羽生選手が失敗した4回転半に、米10代選手が成功、世界初に認定【動画】
フィギュアスケート男子のイリヤ・マリニン選手(17才)が、国際スケート連盟の公認大会で、史上初の4回転半ジャンプ(クワッドアクセル)を成功させた。
羽生結弦選手に刺激された
それはアメリカ・レークプラシッドで開催されたUSインターナショナルクラシックでのこと。マリニン選手はフリー演技の最初のジャンプで、4回転半を見事にキメた。
試合後、海外メディアに彼はこう話した。
「とても気分がいいです。練習中は苦労しなくても(4回転半)ジャンプのタイミングがうまく取れるのですが、プレッシャーがかかる試合となると話は別です。それで僕は、いつもの練習場で跳ぶ気持ちで跳びました。それがいい感じでした」
2014年と2018年の冬季五輪で優勝し、今はプロに転向することを表明している羽生結弦さんも、北京五輪で4回転半に挑戦したが、転倒している。マリニン選手はインタビューでそのことにも触れた。
「だいぶ前からそれに挑戦しようとは思っていました。実際に練習し始めたのは3月か4月頃です。彼(羽生)に刺激されたことはもちろんですよ」
アメリカフィギュアスケート連盟が、ツイッターに動画をアップしている。投稿文には「歴史が作られた!」とある。
HISTORY HAS BEEN MADE❗️
Ilia Malinin lands the first quad Axel in history 🤯 at the #USIntlClasic pic.twitter.com/rppq73tQ5v
— U.S. Figure Skating (@USFigureSkating) September 15, 2022
マイナーな舞台で
USインターナショナルクラシックは、公認の国際大会ではあるが、比較的マイナーな競技会。海外メディアによれば、当時会場は閑散としており、マリニン選手の偉業を実際に見れた観客は少なかったとのこと。だが4回転半成功のニュースが広がると、フィギュアファンや関係者の間に衝撃が走ったと報じられている。
同大会の男子フィギュアの結果は、1位 マリニン選手、2位 フランスのKevin Aymoz選手、3位 アメリカのCamden Pulkinen選手だった。
マリニン選手はアメリカ・バージニア州出身。両親はロシア生まれのウズベキスタン人で、父母ともにスケート選手だった。これまで国内外の競技会で優秀な成績を収めており、将来が期待されている。(了)
出典元:New York Post:American teen Ilia Malinin makes figure skating history with quadruple axel(9/15)
出典元:AP News:American skater Malinin lands first quad axel in competition(9/15)