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米保健福祉省のレポートで再びマスク義務化を推奨、アメリカ人うんざり

米保健福祉省のレポートで再びマスク義務化を推奨、アメリカ人うんざり
photo AC

マスク着用の義務化やソーシャルディスタンスを再び推奨するレポートが、アメリカ保健福祉省から発表された。アメリカ人はマスクにはうんざりしているようで、この件を報じたメディア「New York Post」は、記事の冒頭に「Not this again.(またかよ/いい加減勘弁してよ)」と書いている。

 

コロナ後遺症の人を守るため

 

レポートは、アメリカ保健福祉省の依頼によって、「Coforma」という民間リサーチ会社が作成したもの。

 

アメリカでは現在、マスク着用義務がほぼ全面的に解除されていると言っていい。その流れに逆らって、レポートは「再びマスクが必要」と主張しているのだが、理由はコロナ後遺症(後症状)だ。

 

顕著に増えてきた後遺症患者が、再感染を非常に恐れているという。レポートにはこう書かれている。

 

マスク着用義務の解除や、マスクやソーシャルディスタンスに無頓着な人々の態度が、コロナ後遺症患者をいっそう孤立化させている。

後遺症患者の多くが、公共の場に出ることやイベントに参加することを避けているが、その理由は再感染の恐怖だ。再感染による後遺症の悪化やさらなる健康被害を、彼らは恐れている。また、最初にコロナに感染した時の、あまりにも酷い症状がトラウマとなり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症している人もいる。

 

今後は後遺症への配慮も重要か

 

最近、日本ではマスクの効果がSNSなどで議論されているが、今回のレポートはその議論には入り込んでいない。(一定の効果があることを前提にしているよう)

 

また、後遺症患者がコロナ再感染を恐れている、という根拠は、後遺症患者60名以上に実施した聞き取り調査の結果であるとのこと。

 

なお、マスク義務化推奨は今回のレポートの結論であって、アメリカ保健福祉省が推奨するものではない。ただ、同省のRachel Levine次官は「コロナ後遺症患者の体験を聞き、そこから何かを学ぶことは、(コロナウィルス感染症の)理解を深め、打開策を見つけるために重要だ」と話している。(了)

 

出典元:New York Post:HHS-authorized report recommends masks, distancing for ‘long COVID’(11/22)

出典元:アメリカ保健福祉省:Health+Long COVID

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