イギリスがウクライナへ、精密誘導ミサイル「ブリムストーン2」を供与
イギリス国防省は11月27日、ウクライナへ精密誘導弾を供与したことを明らかにした。
空対地用ミサイルを供与
供与されたのは「ブリムストーン2」と呼ばれる精密誘導弾で、空対地用のミサイルとされている。
これは戦闘機やヘリコプターなどから発射され、戦車や装甲車などの地上の目標物を狙うものと考えられている。
この誘導弾は、対象物を高い精度で検知できるミリ波レーダーを使い、長距離(恐らく射程は10kmから20km)から、敵の攻撃を受けずに発射(スタンドオフ攻撃)できるという。
🎬 As part of its aid package, the UK has provided Brimstone 2 missiles, a precision-guided missile, to the Ukrainian Armed Forces.
This aid has played a crucial role in stalling Russian advancements.
🇺🇦 #StandWithUkraine 🇺🇦 pic.twitter.com/SpVnWqeiVm
— Ministry of Defence 🇬🇧 (@DefenceHQ) November 27, 2022
ドネツク州でロシア軍に大きな犠牲
またイギリス国防省は新たな分析を発表し、ロシア軍がウクライナ東部のドネツク州での戦闘で大きな犠牲を出したとの見方を示した。
最新の情報によれば、ウクライナ東部のパブリフカ(Pavlivka)とヴフレダール(Vuhledar)の町周辺では、過去2週間で「激しい戦闘」があったが、双方が領土を広げたとする動きはほとんどなかったという。
そしてロシアとウクライナの両軍はこの地域に大きな戦力を投入しており、ロシア海軍の歩兵は大きな犠牲を払っているそうだ。
この地域では依然として激しい争いが続いているが、それはロシアがこの地域を、ドネツク州の残りを占領するための北上作戦の出発点とみなしているからだと考えられている。
しかしイギリス国防省は「ロシア軍が作戦上の突破口を開くために、十分な質の高い兵力を集中させることはできそうにない」と分析している。
ロシア軍がザポリージャ原発から撤退準備?
新たな情報としては、ロシア軍がザポリージャ原発から撤退する準備を始めている可能性が報じられている。
ウクライナの国営原子力企業「エネルゴアトム」のペトロ・コティン代表は27日、国営テレビにおいて「ここ数週間、彼ら(ロシア軍)が(ザポリージャ)原発から撤退する準備を始めているとの情報が入ってきている」と述べたそうだ。
またコティン氏は「彼ら(ロシア兵)は荷物をまとめて、盗めるものはすべて盗んでいるような印象を受ける」とも語ったという。
さらにロシアのメディアでは、原発を明け渡す価値があり、国際原子力機関(IAEA)に管理を委ねた方がいいとの報道が多くなされているそうだ。
しかしコティン氏は「ロシア軍の撤退が早すぎる」「自分の目では確認できていない」とも述べており、まだ可能性の段階に過ぎないと示唆している。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war live: UK confirms supply of missiles to Kyiv as Russian forces might be preparing to leave Zaporizhzhia nuclear plant(11/27)