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タイの寺院、僧侶が麻薬検査にひっかかり、もぬけの殻に

タイの寺院、僧侶が麻薬検査にひっかかり、もぬけの殻に
flickr/andythum

タイ・ペッチャブーン県にある一つの寺院から、僧侶が一人もいなくなった。尿検査で覚醒剤使用が発覚し、破門されてしまったからだ。

 

病院送りになった僧侶たち

 

海外メディアによると、先月末、ペッチャブーン県にある小さな寺院に政府当局の手入れがあり、寺院の長を含む4人の僧が検挙された。尿検査で覚醒剤の使用が発覚したためだ。

 

尿中に検出されたのは、覚醒剤の中でも中枢興奮作用の強いメタンフェタミン。当局は尿検査だけでなく寺院内の捜索も行ったが、覚醒剤そのものは発見されなかったそう。

 

当局の発表によれば、4人は今後病院に送られ、麻薬依存症のリハビリを受けることになっている。また、麻薬使用は仏教の戒律にも触れるため、4人とも宗派から破門された。

 

現在、寺院は無人となり、日々の礼拝行事は行われていない。信心深い地元の人たちは、お布施をする先がなくなり、御利益を得ることもできなくなっったため不安でいるようだ。また、寺院で飼われていた数匹の犬や猫の今後も心配されている。

 

ただ、この地域を管轄する寺院組織のリーダーは、近いうちに新しい僧侶を派遣すると約束している。

 

タイに溢れる麻薬

 

なぜ僧侶の尿検査が行われたかについてははっきりしていないが、警察が推し進めている麻薬撲滅キャンペーンの一環だったと言えそうだ。

 

国連薬物犯罪事務所によれば、麻薬密売業者が薬物をミヤンマー・シャン州からラオスに運ぶ際、タイが中継地になっているとのこと。業者は当然、タイでもドラッグを売る。

 

メディアによると、例えば合成ドラッグの錠剤は、タイの路上で20バーツ(約78円)以下で売られており、毎年数十億のタブレットがタイに持ち込まれているそうだ。寺院の僧侶が安価なものに手を出したとしても、おかしくはない。

 

昨年、タイ政府当局は、台湾に密輸出されようとしていた897 kgものメタンフェタミンを押収し、現地の話題になった。価格にすると約9100万ドル(約125億円)相当の量だった。(了)

 

出典元:sky news:Thai temple left without any monks after they all fail drug tests(11/30)

出典元:Daily News:Thai Buddhist temple empty after all monks test positive for meth(11/30)

出典元:Negoisao:Toàn bộ sư của một chùa Thái Lan nghiện ma túy(12/1)

出典元:Wikipedia:メタンフェタミン

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