ウクライナ軍がバフムトの市内に接近、南部でも大規模な攻撃を開始
ウクライナ軍がドネツク州の激戦地、バフムトに接近しているとの見方があり、またザポリージャ州でも大規模な攻撃を行ったという。
バフムトを部分的に包囲か?
ウクライナ軍はここ数日、バフムトの南にあるAndriivka村を占領、さらに南に約6.4km離れたKlishchiivka村へも進軍し、付近の重要な高地や森林を占領したという。
またウクライナ軍は現在、バフムトの北と南から攻撃を行っており、市内を部分的に包囲したとみられている。
アメリカのシンクタンク「戦争研究所」も、ウクライナ軍の進軍が「戦術的に重要」だと分析しており、ロシアの軍事ブロガーもウクライナ軍の前進を認め、次のように述べている。
「敵(ウクライナ軍)はKlishchiivka村に隣接する高台を占拠することに成功し、そこから対戦車システムや狙撃兵グループによる射撃を展開、前進する歩兵と装備を支援した。激しい戦闘が数日間続いており、敵の偵察機と攻撃ドローンが事態の進展に重要な影響を与えている」
もし前進が確認されれば、ウクライナ軍はバフムト市内を南北に貫く重要な幹線道路「T053」に近づくことになるそうだ。
ロシアの軍事ブロガーも報告
一方、ロシア国防省の発表によれば、ウクライナ軍は南部のザポリージャ州でも、大規模な攻撃を行ったという。
ロシア国防省のIgor Konashenkov首席報道官は7月26日、ザポリージャ州トクマクの北にある町、Orikhivで激しい戦闘が起き、さらにその南の町、Robotyneでも2度目の攻撃があったと発表した。
Konashenkov首席報道官は、これらのウクライナ軍の攻撃をロシア軍が撃退したと述べたが、ロシアの軍事ブロガーである「Rybar」氏は次のように述べている。
「戦車、歩兵戦闘車両、装甲兵員輸送車、他の戦闘車両を含む80台以上の装甲車による攻撃だ。ウクライナ軍が激しい戦闘の中で、なんとか3つの地域を貫き、突き進むことに成功した」
イギリスのメディア「ガーディアン」は、「このような情報を総合すると、ウクライナ軍にとって重要な目的地周辺での戦闘の激化は、反転攻勢の新たな段階に入りつつあることを示唆している」と報じている。(了)
出典元:The Guardian:Ukrainian forces edge closer to Bakhmut as Russia’s hold on city weakens(7/26)