米駆逐艦が紅海で、フーシ派の発射したミサイルを迎撃
アメリカ海軍のミサイル駆逐艦が10月19日、ミサイルや無人機を撃墜したと報じられている。
イスラエルの標的に向かっていた可能性
アメリカ国防総省のパット・ライダー報道官は記者会見で、現地時間の19日夕方、紅海北部にいたミサイル駆逐艦「カーニー」が、陸上攻撃用の巡航ミサイル3発と8機の無人機を迎撃したと明らかにした。
これらのミサイルや無人機は、イランに支援されたイエメンの武装組織「フーシ派」が発射したとみられるが、「カーニー」は標的にされていなかったという。
ライダー報道官は「これらのミサイルや無人機が何を標的にしていたかは断定できないが、イエメンから紅海に沿って北へ向けて発射され、イスラエルの標的に向かう可能性があった」と述べている。
イスラエルを守る最初の行動
イスラエルとパレスチナ武装勢力「ハマス」との紛争が続く中、この行動は、アメリカ軍がイスラエルを守るためにとった最初のものとされている。
まだ、「フーシ派」のミサイルがどこから発射されたのかは不明だが、このような攻撃は中東地域の緊張を高めることになるという。
「フーシ派」はイランに支援されたシーア派の組織で、イエメン北部の大部分を掌握し、2015年以来サウジアラビア主導の連合軍と戦争状態にある。
「フーシ派」は、ミサイルやドローンをサウジアラビアに向けて発射してきたが、19日に迎撃されたミサイルは、サウジアラビア国内の標的を狙ったものではなかったと見られている。
先週、「フーシ派」の指導者アブデル・マレク・アル=フーシ氏は、「ガザ地区に関してはレッドラインがある」と発言。もしアメリカがガザ紛争に直接介入すれば、無人機やミサイルを発射して応戦し、他の軍事的選択肢を取るだろうと述べたという。(了)
出典元:ABC News:US Navy destroyer in Red Sea shoots down cruise missiles potentially headed toward Israel: Pentagon(10/20)